梅雨入りしてからの稽古、

 

温度、湿気とも高い中で

 

汗だくになっている指導者、

 

道場生のみなに対し、

 

さらなるひと押しの檄を飛ばしました。

 

 

稽古に、これまで以上の緊張感を―――

 

稽古とはこうあるべき、

 

という私のやや長たらしい説明にも

 

耳を傾けてくれていた様子からは、

 

言わんとする趣旨が

 

みなに伝わったものと思います。

 

 

一切の手を抜けない時間、

 

手を抜かないと決めた時間を各自が過ごす、

 

このことが、小さな達成感を

 

積み重ねていくことにつながるのです。

 

 

指導者は、稽古にきたみなの気持ちを、

 

一段も二段も、

 

引き上げていかねばなりません。

 

その指導者が個々をリードし、

 

それに刺激を受けた道場生同士が

 

互いに刺激し、高め合う、

 

この環境を自ら生み出した空間では、

 

誰もが、心身とも、

 

わずかなものかもしれないが、

 

これまでの限界を打ち破っているはず。

 

 

この動機付けは、

 

不安や恐怖心が支配するものではありません。

 

みなの向上心が、生み出すのです。

 

己の不鍛錬と気の緩みが及ぼす結果は、

 

理解しているつもりですが、

 

向上心を絶妙の緊張感に紐付ける

 

コントロールは指導者の力量です。

 

 

この、みなの向上心から生み出される

 

グッとくるような緊張感の中で、

 

その欠かせない一員であることを自覚する

 

喜びと充実感、

 

これこそ、呼吸法を真髄とする

 

剛柔流本来の空手道場だと思うのです。

 

 

継続こそが力であり、

 

緊張感こそが現状を打破する源泉。

 

子どもから大人まで全員で取り組むのが

 

私たちの道場の稽古であり、

 

最大の成長期は、

 

間違いなく暑い夏と寒い冬、

 

今年もまもなく暑い夏がやってきます。