先日開催した合同稽古の講評で

 

次のような言葉がありました。

 

「空手は強くなくてもいい、

 

弱くてもいい、

 

上手くなくてもいい、

 

下手でもいい。

 

とにかく、続けることです。

 

努力を続けていけば、

 

みなさんはきっと大きく成長できます。

 

続けることがその確かな道となります」

 

傘寿を迎える師範が、

 

みなに気持ちを込めて

 

語りかけるように話されたことが

 

強く印象に残りました。

 

 

これは、

 

道場の運営を目的とした、

 

道場生をつなぎとめる方便の

 

類のものではありません。

 

長年の修練を重ねてきた先輩の

 

実感であり、

 

道場生が

 

それぞれの人生を切り拓く

 

一助になればとの想いが伝わってくる

 

語り口でした。

 

 

どのような分野であれ、

 

一つの取り組みのなかでは、

 

楽しみや喜び、充実感とともに、

 

疲れ、怠けて、恐れ、

 

苦しみ、迷うことがあるものと思います。

 

1カ月、3カ月、半年のなかでも

 

その取り組み姿勢や気持ちに

 

波が生じるものです。

 

いわんや、

 

10年、20年、30年ともなれば、

 

波の振れ幅、

 

その期間も多種多様なものを

 

経験することとなるのです。

 

 

趣味でも、仕事でも、

 

会社でも、どんな組織でも、

 

辞めたい、逃げ出したい、

 

と思うような時が

 

あることは何ら不思議ではありません。

 

 

ですが、一つ言えることがあります。

 

何か問題が生じたら、

 

その解決を模索すべきところは、

 

まさに、その場所なのです。

 

そこでこそ、

 

一歩の成長と、自分を信じる力、

 

つまり小さな自信を得ることができる。

 

その着実な積み重ねは、

 

より大きく確かなものへと

 

つながっていくはずです。

 

 

端的に言えば、

 

逃げてはいけないということ。

 

10年後、

 

自分がどのような者でありたいかを

 

考えたときに、

 

いますべきこと、

 

これからの目標は

 

自ずと見えてくるものと思います。

 

続けることは簡単ではありませんが、

 

誰もがつねにその可能性を

 

手にしているのです。

 

 

道半ばであるがゆえに、

 

さらなる成長への期待を

 

感じることができます。

 

「継続は力なり」を

 

体現してきた先輩方の存在は

 

とても大きいと改めて思います。

 

 

追記

 

立つべき場所を

 

誤っている状態においては、

 

この論外であることは

 

言うまでもありません。

 

そう判断した際には、

 

迷わず、

 

新しい道を

 

進んでいったらよいのです。