昨日、恩師の家にうかがった。

 

30数年、空手道の基本から

 

道場生への指導方針、人としての

 

あるべき姿などを教えていただいている

 

恩師である。

 

これまで何度となく

 

訪問してきた家であるが、

 

最近は

 

その意味合いがこれまでとは

 

異なってきていることを感じる。

 

 

社会やコミュニティ、

 

身近な人々のなかで、

 

自分がどのような存在であるかは、

 

私自身には測り難いものがあるが、

 

私は自信家ではない。 

 

迷いや不安を持つこともある

 

一人の人間である。

 

 

その自分が、

 

恩師の話をきくなかで、

 

自分の来し方を顧みるとともに、

 

前に進む力のようなものを

 

いただいていると感じる。

 

若いころには想像もしなかった

 

感覚を得ているのである。

 

 

昨日の訪問は、

 

最近の空手道の稽古などの報告、

 

社会人となった道場生の近況、

 

活躍の様子などを

 

伝えるつもりなだけであったが。

 

昭和一桁生まれの恩師が、

 

これからの世代に対する期待、

 

現在の課題、今後の成長への

 

気持ちを込めて語ってくれる。

 

 

なかには、

 

ご自分の人生を振り返り、

 

その反省や教訓も含めた思いを

 

率直に吐露して、

 

若い世代への糧にしてほしいとの想いが

 

伝わってくるのである。

 

 

その想いややさしさ、

 

きびしさにふれるたびに、

 

感謝の念を強くする。

 

これまでのこと、

 

すべてが自分の原動力である。

 

 

自分の右手を静かに握り、

 

柔らかく力を込めてみる。  

 

手応えは、確かである。