火星探査機フェニックスが軟着陸成功
【パサデナ(米カリフォルニア州)=増満浩志】米国の探査機フ
ェニックスが25日、火星への軟着陸に成功した。
無事着陸を知らせる信号が、米太平洋時間午後4時53分(日本
時間26日午前8時53分)ごろ、2億7600万キロ離れた火
星から15分かけて米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究
所(パサデナ)に届いた。
今後1~2週間かけて機器の動作などを確かめた後、地面の掘削
を開始し、地表のすぐ下にあるとみられる氷の直接確認に挑む。
フェニックスは着陸の7分前、火星の高度約125キロで大気圏
へ突入。大気との摩擦による1420度の高温をしのいだ後、パ
ラシュートを広げて減速した。最後はパラシュートを切り離し、
レーダーで地面との距離を精密に測りながらガスを小刻みに逆噴
射してさらに減速、3本の脚で無事に着地したとみられる。
着陸地点は北緯68度で、地球ではグリーンランドに相当する高
緯度地域。約3か月間、掘削や気象観測などの活動を行い、生命
の存在し得る環境かどうかを調べる。
米航空宇宙局(NASA)は1999年、今回とほぼ同じ技術を
採用した探査機の着陸に失敗した。問題点を調べ尽くして改良し
た今回の再挑戦で、見事に成功した。エアバッグに包まれて弾む
方式は3回続けて着陸に成功していたが、ガス噴射での成功は
76年のバイキング1、2号以来32年ぶり。NASAにとって、
将来の火星への有人探査に向けても前進となる。
フェニックスは昨年8月に打ち上げられ、6億7900万キロを
飛行した。
(2008年5月26日09時04分 読売新聞)