ヤンデレ民法 本編01 | 何か色々 憲法&民法ゴロ合わせ跡地

2015年、失業者あふれる日本

生活保護制度の改革が行われた。

金納から物納への大転換である。


生活保護の財源問題のみならず

不正受給・審査にかかる人的コスト問題の

解決も狙ったものである。


「新生活保護区域」

衣…市町村が回収した古着

食…近隣の小売店から安価に提供してもらう。

受給者による生産もおこなわれる。

住…プレハブ、テント、小屋など。電気・ガス・水道は共用

国立医科大学の学生が無料診療(訓練を兼ねる)

直葬無料


クエスト受諾により、現金収入も得られる。


住民票や身分証明書の提示が原則だが

一時保護(一時保護)は届出のみで誰でも受けられる。

(この場合は指紋と顔写真の登録が義務付けられる)

未成年者は事情を問わず受給できる。


これは、国直轄の新生活保護区域を舞台にした。

愛と勇気と用兵術のドラマである。



オグマ・寝て食って寝ても飽きてくるもんだな。

よし、走ってくるか。


仮設リングで格闘技の試合が行われている。

テレビが共用スペースにしかない新生活保護区域では

数少ない娯楽となっている。

これは賭けの対象でもある。

「賭博を行う者は必ず出る」とのことで

いっそ国営にしようということになった。


オグマ・今日は空手と柔術か…まあどうでもいい。


あまり人が通らない路地で素振りをするオグマ


オグマ・ん?

星降・あ…その打ち方…

オグマ・何だよ。

星降・いえ、道に迷っただけです。


細身で小柄な星降は背中に大きなリュックを背負っている。


オグマ・お前、ここに来たばっかりか?

星降・はい、さっき届出したばかりです。

オグマ・で、住みかを探していると。

星降・はい、東区辰の甲21ってとこなんです。

オグマ・俺の部屋に近いな、ついてこいよ。

星降・え、案内してくれるんですか?

オグマ・ああ。


オグマ(手脚が折れそうに細いなあ…

しかも小さくて優等生ぽい、12歳くらいかなハアハア(´Д`))


オグマ・ここだぜ。

星降・ありがとうございます。

オグマ・俺の部屋はここの隣だ。用があるなら来いよ。

星降・はい。あ、荷物置いてきます。


がちゃ


星降・きゃー!

オグマ・どうした?

星降・は、はだ…はだか…


下半身丸だしの中年男が寝ている。


オグマ・あのおっさんは…ここは相部屋だぜ。

星降・む、無理です!あんなおじさんと一緒の部屋なんて…

オグマ・あのさ、お前の親は一緒なんだよな?

星降・親は実家です。


オグマ(実家?変なこと言う少女だな。ガキの言うことじゃないぞ)


オグマ・あのさ、もしや家出か?

星降・うーん。まあそんなもので…

オグマ・なら家出少年専用区に行けよ。

そこなら職員さんが世話を…

星降・え?それは未成年者しか使えないですよ。

オグマ・そうだよ。

星降・私、22歳です。もう大人ですよ。

オグマ・12ちゃいハアハア(´Д`)

…いや変な奴にイタズラされる前に…22だと!?

星降・受給者証です。

オグマ・ほ、本当だ…俺と2歳しか違わないのか…


オグマ(大人なら襲っても捕まらないな)

↑部屋に引きずり込んだ時点で暴行罪です。間違い。

児童福祉法や強姦罪・強制わいせつ罪は適用されませんが…


星降・お願いです。あなたの部屋に置いてくれませんか?

オグマ・うーん、まだ空きはあるが…(おっさんナイス)

星降・あの変なおじさんと一緒とか、外でテントなんて無理です。

オグマ・まあいいや。来いよ。

星降・はいっ、ありがとうございます^^

オグマ・俺は小熊雄輔(ゆうすけ)あんたは?

星降・私は実珠星降(みたま ほふり)です。

オグマ・へーそれ「ほふり」って読むんだな。

星降・はい。漢字で名前書けるまで苦労しました。

オグマ・あー、俺も。

星降・ふふ、似てるんですね。

オグマ・そうかもな。あ、荷物はそのロッカーに入れとけよ。

星降・はい。うんしょ。


どさ


オグマ・重そうだな。何が入ってんだ?

星降・本です。

オグマ・へーちょいと見せてくれよ。


オグマ(ついでに下着も見られたら…)


オグマ・民法…民事訴訟法…こんな難しいの読むのか!?

星降・はい。

オグマ・もしや、どっかの大学の法科とか

星降・大学なんて行ってないです。

オグマ・そ、そうか(やっぱ頭いいのかな、優等生萌え)