首都・七本木 高層ビル街 小松の自宅 朝4時
カズナ・おーい、朝やでマスター。
こたか。・ああ、ありがとう。
カズナ・ホンマ目覚め良うなったな。ウチが関東に来た時とは大違いや。
こたか。・ああ、あの頃とは変わったよ…
しあん・そうだな、今でこそ不動産王だが、あの頃は大変だったぞ。
こたか。・万物は流転する。移り変わっていくのさ。だから、より良い変化をしようと思うんだ。
あかり・そうね…あの頃とは違うわ。
ふう、と一つ溜息をつき
あかりは未明の星空を見上げ、つぶやいた。
こたか。・戻りたいのかい?
あかり・べ、別にそんなんじゃ…
カズナ・あかりはトカゲ軍師に
あかり・黙りなさい。
カズナ・おーこわ、冗談やんか。
しあん・あの変態のことは思い出したくないな…
都営住宅 防犯の部屋 午前9時
防犯・くかー
リバイア・かえで、会えてよかった…かえで…
かえで・あああーっ!リバイアさんにリードされたらすぐ…あうっ!
ラジオニュース・こたか。不動産の小松鷹王代表取締役が辞任を発表しました。緊急記者会見の中継です。
こたか。・私は先ほど、不動産屋を辞めました。
記者・なぜ突然に?
こたか。・私には、やるべき仕事があります。
記者・どんな仕事をなさるおつもりですか?
こたか。・それは…
静寂に包まれた記者会見
フラッシュ、シャッターの音が大きく聞こえた
こたか。・こたか。快賊団の立ち上げです。
リバイア・ゴッドハンド、ニュースだよ。
防犯・ん、海賊?
記者・かいぞく…まさか海賊ですか?
記者・七つの海をめぐり、お宝探しとでも?
こたか。・いえ海賊ではなく快賊です。こころよいと書いて快賊です。
記者・それは一体…
こたか。・閉塞状態の日本には、特効薬となるでしょう。
記者・社長、それは…
こたか。・今の僕は社長ではありませんよ。
記者・はあ、そうですね。
こたか。・僕を呼ぶなら…そうですね。
快 賊 王
防犯・かいぞく…快賊王だって、何だろう?
リバイア・うーん、古今東西例がない賊だねニョロニョロ
防犯・あんた天才だろ、知ってるんじゃないか。
リバイア・天才って、かえでが言っているだけなんだニョロニョロ
防犯・なんだ…でも頭良さそうな顔しているな。新聞から儲かりそうなネタ探してくれないか?
リバイア・ああ、まあ一応やってみるよ。
………
……
防犯・どう?
リバイア・日本の景気は悪いし、税金は上がりそうだし、海外のようにいつ暴動が起こるか分からないねニョロニョロ
防犯・へー、儲かりそうなネタは?
リバイア・……ニョロニョロ…ニョロニョロ
防犯・見つけないでそんな暗い妄想していたのか!
かえで・このバカ、リバイアさんの意見にケチつけんじゃないわよ。
防犯・え
かえで・リバイアさんは5ヶ国語話せるし読めるからね!
防犯・ほんとかな…中国語のサイト読めるの?
リバイア・えーと、レアアースの話か。
防犯・翻訳ソフトにかけると…合っている!
かえで・ほらね^^
ぴんぽーん
防犯・ん、誰だろう。はーい、どちら様ですか?
こたか。・おはようございます。小松と申します。
防犯・え、小松社長!?
がちゃ
こたか。・やあ。
防犯・ニュース…いまやっていますよ。社長やめたって。
こたか。・うん、それ以上に大切なことがあるからね。
小松はブランドもののスーツを脱ぎ、ディスカウントストアで買ったと思しきジーンズにジャンパー姿、キャップをかぶっていた。これで立派なカメラを持ったら、一昔前の聖地巡礼者になる。
こたか。・さて、今日はどこにせどりに行こうか?
防犯・えーと、近場のFull Honeでいいですか。
こたか。・了解、先に現場で待っているよ。
黒・遅れないように。
白・また後でなのです☆
カズナ・あんた、人間の快賊団その1やで。
あかり・足手まといなら切り捨てるからね。
しあん・精進するがよい。
ガンマ・何かあったら、相談に乗るわよw
弁慶・うむ、よろしく。
防犯・な、なんであんなにゴッドフォースがいるんだ!?
リバイア・しかも、上位GFばかりだねニョロニョロ
かえで・ほんと、一体でも珍しいのに、あんなにたくさん。
風孤・うわーっ、待ってくださいーっ!
防犯・あれも高位?
リバイア・妖孤だよ。強い魔力がある種族さ。