僕は春日浩
痩せ型メガネくんだが成績も悪く
ひ弱で気弱、ニート候補の高校二年生だ。
ただでさえ就職できなさそうなのに
地元の大きな工場が、業績不振で閉鎖された。
彩玉県腰谷市には失業者があふれ、治安も悪化している。
いや、日本のいたる所で倒産が続いている。
バイトすら競争率は激化する一方だ。
もうヤだな。
何の希望もない、らめ人間として負け続けるならいっそ・・・
僕は歩道橋に上った。
下を車が走っている。
ハイブリッドも軽もダンプも・・・
どれにしようかな・・・
ん?
向こうの歩道橋に女の子が・・・
歩道橋の手すりをつかみ、目に光るものが・・・
まさか!
だめだ、あんな可愛い子が
ほほも髪も柔らかそうで
大きな胸と締まった腰の美少女が飛び下りなんてらめだ!
燈佳・・・今度は受け入れてもらえるかな?
浩・し、□ぬまえに一発ヤら・・・
じゃなくて、命を粗末にしちゃらめだ!
燈佳・え?
浩・僕みたいな完全らメガネならともかく
若くて可愛い女の子はお宝も美味・・・
あ、いやとにかく、自殺らめぇ!
燈佳・じさつ?しないよw
その女の子はおかしそうに笑う。
さっきの沈んだ表情がウソのようだ。
き、きけーん。
この少女は可愛すぎる。
声も透き通る鈴のようだ。
僕みたいな完全らメガネには縁のないリア充の香りが・・・
燈佳・どしたの?
浩・い、あや・・・あの・・・
ヤバイ
ただでさえ女の子が苦手なのに
こんな極上を前に、僕は石像になった。