第2講 招待 | 何か色々 憲法&民法ゴロ合わせ跡地

大神「標的?」

麻生「いや、大丈夫大丈夫!」

 ・・・・・・・・ん、何でここのお偉いさんが俺のことを知っている?

ドアをもう一度見ると、人の気配はない。

まさか、幽霊でも出るのか?

今は朝なのに・・・・

 かつみタワーに灯りがともる。

絶句の職員が出勤してきた。

人が増えてくると、さっきまでの異様な空気を感じなくなった。

大神「篠原さん、撮影の準備をしましょう」

篠原「そ、そうだな」

 ネット講座のプロモーション映像・・・

絶句福岡校のカリスマ講師が熱弁をふるう。

狩須磨先生のクラスは福丘県庁採用試験の合格率ナンバーワンらしい。

大神(公務員になったら安泰なのかな?)

篠原「はい、OKです」

狩須磨「ありがとうございました」

篠原「午後から導入講座ですよね?」

狩須磨「はい、よろしくお願いします」

御珠昴部長「き、キミが大神くんかい?」

大神「はい」

 ・・・・・50代半ばくらいの紳士だ。

痩せ型でメガネをかけている、頭の毛はふさふさしている。

知的な雰囲気でカレセン女性のストライクゾーンか?

御珠「ちょっと昼飯につきあってくれないか?」

大神「少々お待ちを・・・」

篠原「大丈夫だ大神、行ってこい」

大神「いいんですか」

篠原「むしろ絶対に行け!撮影より優先だ」

大神「はあ・・・」

御珠「篠原くんありがとう!」

 篠原さんが黙って頭を下げている。

やはりここのお偉いさんなのだろう。

御珠「自己紹介が遅れたね。私は御珠昴(みたますばる)という。ここの中間管理職といった所だ」

大神「大神陽介です」(宿無しフリーターなんだが、それを言うのもな~)

 かつみタワーの3階、レストランフロアに案内された。

・・・・・・・・高そうだな。

大神「すみません、今日は持ち合わせが・・・」(全財産が2,111だが)

御珠「今日は私が出すから大丈夫だ」

大神「えっ?」(変だ。単なるフリーターの俺におごってくれるなんて・・・)

 レストラン「クラウド」

うっ、高級感が漂っている・・・・。

もっときれいな格好で来たかったぜ。

御珠「こっちだ」

 案内された席に、女性の後ろ姿が見えた。

御珠「ほ、星降