今日は、「鬼」の話。

鬼と聞くと、こわ~いイメージがあります。

だから、こわい人には、鬼軍曹、鬼監督、鬼教師などなど、「鬼」がつきます。

よくテレビドラマで、ひどいことをした人に向かって、

「よくもそんなことが出来るわね!このオニ!アクマ!」

と、言ってます。

血も涙もない、人間の心を持たない、そういう行為を平然とするような人に向かって、「鬼!」と言います。

だからなのか、鬼は、「遠仁」とも書くそうで、これは“仁に遠い”ということです。

「仁」とは、やさしさ、慈悲の心を表しています。

“仁に遠い”というのは、やさしさを持たない、無慈悲な人ということです。


鬼には、青鬼、赤鬼、黒鬼と色がついています。

なぜなのでしょう。

まずは「青鬼」から。

青鬼は、欲の心を表しています。

海は、深ければ深いほど青いのと同じように、人間の欲の深さを「青」の色で表されているわけです。

欲は、底が知れません。

「渇愛の法則」で、海水を飲むほど喉が渇くように、満たすほど渇いて、もっともっとと欲しがるのが欲です。

お金で考えると分かりやすいと思います。

小学生のころは、千円のお年玉で喜んでいたのに、中学生にもなると1万円では物足りなく感じます。

大学生になれば、テレビゲームなんかでは満足できず、パソコン、オーディオ機器、ブルーレイ、液晶テレビなどなど、高価な家電製品や、ブランドの服とか、何かと欲しい物も増えて、それだけお金も必要になってきます。

社会人だと、給料も20万、30万ともらうようになって、もらうほどに欲しい物も増えて、「あれが買いたい」「これを買うには、ローンを組んで……」と試算するようになります。

じゃあ、1億とか、2億あれば満足できるかと言えば、世の中、それで満足している人はありません。

それだけ持てば、また更に欲しくなるのが欲です。

お金を稼ぐために生まれてきたわけではないのに、いつの間にか、お金のことばかり気にしています。

名誉や地位は、それによって人生の値が決まるものではないのですが、そう思うのも、欲望の虜になっているからでしょう。

欲しい物を手に入れ、やりたいことが出来れば、それで満足できるかのような錯覚も、欲望が生み出した幻惑に違いありません。

都合の悪い相手を陥れたり、亡き者にしようとして、恐ろしい事件が絶えないのは、自分の欲を満たそうと我利我利の心が引き起こした惨劇と言えるでしょう。

まさに「鬼」の心です。

こんな心を、どんな人も持っていると仏教で教えられます。

“こころこそ 心まよわす 心なれ

 心に心 こころゆるすな”

と戒められます。

では、「赤鬼」とは、どんな鬼か?

それについては、また次の機会に。


◆ つぶやき ◆


昨日、日中の雪はまだたいしたことなかったんですが、一晩で、だいぶ積もりました。

道路は、すぐに除雪されるので、スリップさえ注意すれば大丈夫です。

雪に慣れない関東では、スリップ事故が2100件を超えた、と報じられていました。


あと、インフルエンザも流行中です。

カゼを引くこともなく、体調維持できているので、このまま乗り切りたいです。

うがい、手洗いはもちろん、しっかり食べて、しっかり寝る、が大事ですね。

皆さまも、くれぐれもお体を大切になさってください☆

(*^-^)