ちょっと富山弁のことが、今朝、話題になったんです。

富山弁は、けっこう独特の言葉遣いをします。

家内の父親と話をすると、たまに50%も聞き取れないほどです。


例えば、

「あんた、旅の人け?」

という質問。

旅の人=県外出身者

という意味。

県外から富山県に嫁いできたお嫁さんは、20年、富山で暮らしても「旅の人」です。


これは、家内と実際にあった会話。

ある懐メロの話題になって、家内が、

「1だいめは分かるけど、2だいめは覚えてない」

と言ってきたので、

「その“だいめ”って何だ?」

と聞くと、

(・。・)??

という顔をした。

「歌詞は、1番、2番って言うだろう?」

と言うと、

「そんなの言わない」

とのこと。

その後、しばらく説得し、ようやく「題目」が富山弁だと理解。


長男は「おっさま」、次男以降は「とっさま」。

ちなみに、私は、おっさまです。

(おっさんを敬称で呼んでるみたい)


「だるい」は「だやい」。

関西にいたときは、「だるい」=「えらい」という方言があって、

「なんか、えらいわぁ」

が最初はよく分からなかったのを思い出します。


勤務先のビルでは、ほとんど県外出身者だから、富山弁にふれることはほとんどありません。

しかし、仏教の勉強会で一般の方に話をするときは、この富山弁が出まくるのです。

その時は、ヒアリングに必死です(笑)


関東、関西、九州、東海など、いろんなところで生活して、いろいろな方言にふれましたが、方言は、標準語よりもぐっと親近感がわきますね。

なぜか、よくわからないんですけど。

なんか、気持ちがもっと伝わってくるものがあるんですよね。


言葉は、本当に大事だなぁ、とつくづく思います。

正しい言葉遣いは、聞いていて気持ちがいいものです。

最近は、いろいろな言葉の乱れが指摘されています。


ファミコン言葉と言われる言葉遣いがあって、ファミリーレストランや、コンビニでよく用いられる誤った言葉遣いです。

お客さんへの確認の際、

「~でよろしかったでしょうか?」

と言ったり、注文の品を運んできて、

「お待たせしました。きつねうどんになります」

と言ったりしています。


支払いの時に、レジで千円札を渡すと、

「千円からお預かります」

も、よく聞きます。


先日、知人が、ある家電量販店に不良品の返品に行ったところ、最後に、店員が返金の受領証を出してきて、

「お手数ですが、ここに『お受け取りしました』のサインをお願いします」

と言ってきたそうです。

これでは、敬語のつもりが、かえって失礼な結果になっています。


言葉遣い一つで、印象はガラリと変わるので、正しい言葉遣いを、今からでも学んでいきたいと思います。


◆ つぶやき ◆


読売新聞の連載記事に「3.11 日本 あれから 幸せの座標」というのがあります。

今朝は、4回目。

「高度成長以降に広がった大量消費の欲望。日本人が今、幸福の象徴だった金銭や消費を立ち止まって見つめ直している」

という文章がありました。

お金が手に入り、欲しい物が手に入れば幸せになれる、

そんな価値観が、高度経済成長を後押ししました。

現代社会は、その延長線上にあると言っていいでしょう。

しかし、震災を受けて、すべてが一瞬で壊れ、流されてしまった現実に、その価値観は、大きく揺らいでいます。

本当に大切なものは何だろうか?

崩れないもの、流されないもの、失わないものとは?

もうすぐ、大震災から10ヶ月が経とうとしていますが、「幸せとは何か」を考える得がたい機会、これからをどこに向かって生きるのか、「前を向く」の“前”とは、どの方角か、今、自分の人生と向き合うことが一人一人に求められていると思わずにいられません。