幼い子供にでも

「お兄ちゃん、カッコイイ!!」

と言われると、ついついニンマリしてしまう。


インターネットのサイトに、

「ほめられサロン」というのがあるのをご存知ですか?

http://homeraresalon.com/

自分の名前(ニックネーム)、性別、年齢、職種を入力すると、

「ほめられたいですか?」

の確認が出て、「はい」をクリックすると、

ほめ言葉のオンパレード!


「ぴょんたくんカッコいい!!」」

「ぴょんたくんって輝いてる!」

「ぴょんたって、いつも魅力を感じるね」

「ぴょんたくんって雰囲気あるなぁ」

「ぴょんた。おまえデキるな」

……

と山ほど褒めてもらえます。


これを見て、ニマ~っとしていたら、

普段、だいぶ褒められてないなぁということになりますけど

コンピューターに褒められてさえ悪い気がしません。


仏教では、自惚れ心を「慢」といわれ、

自分をよいものと思い、毛頭悪く見られない心をいいます。


その自惚れ心を仏教では7つに分けて「七慢」と教えられます。


1番目の慢(まん)は、自分より劣った相手を見て

“情けないやつだ”とバカにする心です。

テストで、自分は80点、ライバルが70点の時、

「どうだ、オレのほうが上だろう」

と相手を見下げる心が「慢」です。

“そう思うのは当然じゃないの?”

と思うかもしれませんが、これは相手を踏みつけている恐ろしい心と

仏教で教えられます。


次の過慢(かまん)は、同じ程度の相手なのに、

自分のほうが優れていると威張る心をいいます。

自分も80点、ライバルも80点の時でも、

テストの内容までチェックして、

「ここは、クラスで3人しか正解がいなかったんだ。

 その中の一人がオレさ。

 点数は同じでも、質はオレの方が高いね。ふふ」

こういうのは過慢です。


慢過慢(まんかまん)は、間違いなく自分よりも相手が優れているのに、

素直にそうとは認められず、「オレのほうが上なのだ」と思う心をいいます。

ライバルが90点で、自分が80点だった時でも、

「あいつは高い金払って塾に通っているから当然さ。

 条件が同じならオレのほうが断然上に決まってる」

と思ったり、

「あいつはガリ勉で、勉強だけの男だ。

 スポーツはまるでダメじゃないか。

 その点オレは両方できるから、総合力でオレ!」

など、都合のよい理由をいろいろ見つけて、相手の上に立とうとする心です。


4番目は我慢(がまん)です。

一般には、辛抱強く忍耐する意味で使われますが、

仏教では、自分の間違いに気づきながらも、

どこどこまでも自分の意見を押し通そうとする心をいいます。

自惚れ心の一つなんです。

他人に間違いを指摘されると、

「いいんだ!オレはこうするんだ!」

と言い張ることってありませんか?

ドライブ中、道に自信がなくなったとき、助手席から、

「ねぇ、本当にこの道でいいの?

 コンビニに入って聞いてみましょうよ」

と言われると、

「いや、大丈夫さ。確かめるまでもないよ」

と、不安なくせに、なかなか聞こうとしないのも我慢です。


増上慢(ぞうじょうまん)は、さとりを開いてもいないのに、さとったと自惚れている心です。

卑下慢(ひげまん)とは、

「私ほど悪い者はおりません」

「こんな未熟者ですが、ご鞭撻よろしくお願い申し上げます」

と、深々と頭を下げることによって、

「どうじゃ、こんなに頭の低い者はおらんだろ」

とニンマリする心です。


7番目の邪慢(じゃまん)は、とんでもないことを自慢する心です。

「オレ、この前、ピーナッツを空中に放って、連続10個、食べたんだ」

「そんなの大したことないよ。オレは最高23個の記録がある」

「みんな、まだまだ甘いな。オレは39個だ」

と、しょーもないことでも自慢のタネにします。


こんな心いっぱいの私たち、自分のことはすべてよいことにしてしまいます。

これら7つの自惚れ心から、もう離れることができないのが人間である、

とお釈迦様は説かれました。


自己反省は大切なことですが、自己の良心を鏡として自分を反省しても、

ありのままの真実の自己を知ることはできないのです。


ならば、3番目の鏡とは?

これは次回、解説を続けましょう。


◆ ひとりごと ◆


昨日、朝礼で聞いた話です。

前田利家が、夏の夜に散策をしていたとき、3人の家臣に、

「あれを見よ。あそこに1つ、よく光る星があるだろう?」

と尋ねました。

2人の家臣は、「よく見えまする」と回答。

しかし、1人は、一向に星が見えず、

「どこにも見えませぬ」

と事実のままを答えた。

前田公は、カラカラと笑い、

「おまえはバカじゃから見えるという星が見えぬのじゃ。

 利口な者は、見えぬ星がよく見えるのじゃ」

と言った、という話。

前田公は、正直を家臣に試したのでした。

99%の正直でも、1%のウソで身を滅ぼすことがあるから

心しておかないといけない、という教訓です。

難しいことですけど、自戒したいです。


昨日は、とてもすがすがしい天気の一日でした。

今日の富山も、続いて晴れてます(めずらしい)。



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