つい、カッと腹を立てることってありますよね。

どうして腹が立つのでしょう?


今回のテーマは、「怒り」です。


怒りの心を仏教では「瞋恚(しんい)」と言います。

「欲」がさまたげられて出てくるのが、怒りの心です。


「怒」という字は、“心”の上に“奴”と書きます。


「あの奴のせいで、儲けそこなった!」

「この奴のせいで、恥をかいたじゃないか!」


欲の心が邪魔されると、怒りの炎が燃え上がります。

お釈迦様は、この怒りの心を真っ赤な毒竜に譬えられました。


カッとなると、教養も学問も関係ありません。


歴史にも、怒りのために身を滅ぼした事例は

数え切れませんが、中でも有名なのは赤穂浪士の話でしょう。


吉良上野介にバカにされ、カッとなった浅野内匠頭は、

抜いてはならぬ所で刀を抜き、刃傷沙汰に及びました。


浅野内匠頭は、その日のうちに切腹。

浅野家は断絶となり、家臣は路頭に迷う結果となりました。


「風さそう 花よりもなお 我はまた

 春の名残を いかにとやせん」

の辞世の句には、無念と後悔がにじみ出ています。


「怒りは無謀に始まり、後悔に終わるものだ」といわれるとおりです。


今年の5月、静岡県で、57歳の男性が、

93歳の父親と、86歳の母親を焼き殺した事件がありました。

「両親を縛り、灯油をかけて燃やした。カッとなってやった」

と供述したそうですが、大恩ある両親を焼き殺させる瞋恚の恐ろしさを

思い知らされます。


注文したお弁当を食べようと思ったら、

自分の弁当にだけエビフライが入っていなかった。

「くそ!もうあの店は絶対に利用しないからな!」

これは、食欲を邪魔された怒りです。


エアコンを買いに、某家電量販店へ。

「他店と比較しても、うちが一番安いですよ」

の店員の言葉を信じて、最新型のエアコンを購入。

しかし、翌日、知人にその話をしたところ、

「もっと安く売っているところ、知ってたのに…。

 損したなぁ」

と言われて大ショック。

店員に対し、猛然と腹立つ心が起きてくる。

財欲を邪魔された怒りです。


彼女に言い寄ってくる男性があったら

どんな気持ちになるでしょう。

「オレの女に手を出すとは、不届き野郎!」

色欲を邪魔された怒りは激しいものです。

相手を殺してしまう事態に発展する事件もあります。


大勢の前で、過去の失敗を暴露され、

恥をかかされたその怒りは大変なものです。

プライドという名の名誉欲が傷つけられるのですから、

心の中で、相手を切り刻んでいます。


新幹線の中で、子どもが騒いでうるさくしていると、

「うっせぇーんだよ!静かにしてろ!!」

と、思いっきり怒鳴ったりするお客さんを、

たまに見かけますが、睡眠欲を邪魔された怒りに違いありません。


腹を立てても、何もいいことなんてないとわかっていても、

腹が立つのです。


こんな教訓的なイソップ童話があります。


2人の女性が、ある農家に住み込みで、働くことにしました。

ところが仕事は、予想以上にきつく、

毎朝、ニワトリが、けたたましく鳴きだすのを合図に、

外も暗いうちからたたき起こされ、働かされるのです。

疲れ果てて、彼女たちの愚痴は、たまる一方でした。


「こんな苦しい目に遭うのは、あのニワトリのせいだわ!

 あいつめ、なぜ、朝日が昇る前に鳴くのかしら!」


「あのニワトリさえいなければ、もっとゆっくり寝ていられるのに!」


不幸の原因は、ニワトリだと思い込んだ彼女たちは、

とうとう、憎きニワトリを殺してしまいました。


ところが、その結果は反対でした。


農家の主は、ニワトリが鳴かないので、

もっと早い時間から彼女たちを起こし、

山のような仕事を言いつけるようになったのです。


「ああ、ニワトリがいた時のほうが、よっぽどよかった」


2人は眠い目をこすりながら、後悔するのでした。


苦しみの原因を見誤ると、何の解決にもなりません。

それどころか、2倍、3倍になって我が身に返ってくることを

イソップは教えているのでしょう。



「怒りは敵と思え。堪忍は無事長久の基である。

 怒りの蛇を、口から出すのは下等の人間。

 歯を食いしばって口に出さないのが中等。

 胸に蛇は狂っていても、顔に表さないのは上等の人である」


とも教えられます。


世の中に、怒りについて教訓が多いのも、

怒りで身を滅ぼす人が多いからでしょう。

よくよく自戒したいものです。


次は、黒い竜で表わされている「愚痴」についてです。



━ ぴょんたの ◆◆
◆◆ ひとりごと ━


“怒り”について教えられるお釈迦様のお話が

載っていましたので、紹介しましょう。

・・・・・・・・・・

あるとき、邪教徒の若い男が釈尊(お釈迦様)の所にきて、

さんざん、悪口雑言ののしった。

黙って聞いておられた釈尊は、彼が言い終わると、静かにたずねられた。

「おまえは、祝日に、肉親や親類の人たちを、招待し、歓待することがあるか」

「そりゃ、あるさ」

「親族がそのとき、おまえの出した食べ物を食べなかったらどうするか」

「食わなければ、残るだけさ」

「私の前で悪口雑言ののしっても、私がそれを受けとらなければ、

 その罵詈雑言は、だれのものになるのか」

「いや、いくら受けとらなくとも、与えた以上は与えたのだ」

「いや、そういうのは与えたとは言えない」

「それなら、どういうのを受けとったといい、

 どういうのを受けとらないというのか」

「ののしられたとき、ののしり返し、

 怒りには怒りで報い、打てば打ち返す。

 闘いを挑めば闘い返す。

 それらは与えたものを受けとったというのだ。

 しかし、その反対に、なんとも思わないものは、

 与えたといっても受けとったのではないのだ」

「それじゃあなたは、いくらののしられても、腹は立たないのか」

釈尊は、おごそかに、偈(げ:うたの意)で答えられた。

「智恵ある者に怒りなし。

 よし吹く風荒くとも、心の中に波たたず。

 怒りに怒りをもって報いるは、げに愚かもののしわざなり」

「私は、ばか者でありました。どうぞ、お許しください」

外道の若者は、落涙平伏し帰順したという。

(『光に向かって100の花束』より)


・・・・・・・・・・


仏教では私たちの犯すいろいろの罪悪をまとめて

十悪を教えられていますが、

その中の一つが「瞋恚」の“怒り”です。

怒れば悪を造ります。

その報いは自業自得ですべて自分に返ってくるのです。

厳に慎むように努めなければなりません。





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