前回の続きです。

52段あるさとりの41段目まで覚った龍樹菩薩でしたが、

しかし、さすがの龍樹も、初地(41段目のさとりのこと)に至るのが精一杯であった。


「これから、十地(さとりの50段目)を越え、

 仏の覚を極める難行苦行の道はお釈迦さまのような大丈夫志幹の方ならともかく、

 自分のような獰弱怯劣(ねいじゃくこれつ)な人間の進める道ではない。

 ああ、どこかに自分のような劣機でも、救われる法はないものだろうか」


厚い修行の壁に悩む龍樹に光明は意外な方面からさし込んできた。

ヒマラヤの奥深い地域に龍族という部族があり、そこに大龍という長老がいた。

その大龍が龍樹を訪ねてきたのである。


「菩薩よ、私の村には遠い祖先より伝わる経典がある。

 しかし、未だ、その経典の真意を理解しうる賢人がおらず、今日まで経蔵に眠っている。

 あなたこそ、その経典を伝授するにふさわしいお方だ。どうか一度見てもらいたい」


大龍の言葉に新たな希望を見出し、龍樹がその村に行ってみると、経蔵があり、

その入口の古びた額には、「龍宮」という文字が浮き彫りにされていた。


蔵の中には幾つもの箱があり、そこには数多の大乗経典がギッシリ詰まっていたのである。

龍樹はむさぼるように、それらの経典を読破していった。


どこかに、罪悪深重、獰弱怯劣な人間の救われる法はないか、一切衆生の救われる法はないか。

必死に経典をひもといてゆくうちに、ついに、『大無量寿経』を発見、


どんな人も阿弥陀仏の本願を信ずる一つで救われるという無上法にめぐり会った。


やがて龍樹は弥陀仏の本願を憶念した一念に大安心の身に摂取されたのである。


その時、龍樹は阿弥陀仏の本願力により、必定の菩薩(五十一位)となった。

あと一段で仏覚という等正覚であり、正定聚ともいう。


「ここにあったぞ。

 まさに阿弥陀仏の本願こそ、万人の救われる道である。

 釈尊の説かれた仏法にはさまざまな教えがあるが、

 大別すれば、難行道の仏教と、易行道の仏教になる。


 『華厳経』『法華経』『涅槃経』など、難行を説く仏教は丁度、千里の遠きを訪ねるのに、陸路を歩むようなもの。

 普通の人の到底歩める道ではない。


 一方『大無量寿経』に説かれている阿弥陀仏の本願は、海の上を船で旅するように楽な道である。

 まさに易行道である。信心一つで救われる易行道の仏教こそ、釈尊出世本懐の教えなのだ」


阿弥陀仏に救われた時、ハッキリ知らされた自身の相を龍樹菩薩は懺悔告白なされている。


「呼々、痛ましきかな、われ幾千かの仏肉を食らい、

 幾千かの仏血を吸い、幾千かの仏命を断ち、

 幾千かの仏眼をえぐり、幾千かの仏肩を削り、幾千かの仏皮を着る」


徹頭徹尾、地獄一定の罪悪深重の身が我々なのである。


魂の解決を得た龍樹菩薩のそれからの活躍はすばらしかった。


まず、有無の邪見を唱えるバラモン教や、その他の外道を徹底的に撃破なされ、

大乗仏教中の無上の教え、阿弥陀仏の本願を宣布なされた。


また、南インドの王が、邪教の信者で、その国に一人も仏教徒がいないと知るや、単身、布教に行かれた。


その国に到達しても、なかなか、国王に会う機会を得なかった。

そこで、接近するために、国王の募集した兵隊の大将となり、将兵を見事指揮してみせたのである。

王は怪しんで、龍樹を取り調べたが、それを縁として、国王を仏教に帰依せしめている。

同時に、数千人のバラモン僧をも仏教に転向せしめたという。


書物もまた『十住毘婆沙論』、『大智度論』などを著して、ひたすら阿弥陀仏の本願を宣揚し、

混乱の極にあった仏教界を見事に復興せしめたのである。


インドの人々は、そうした龍樹菩薩の縦横無尽な活躍に、

あるものは「小釈迦」と尊敬し、

また「八宗の祖師」と仰いで、おしみない称讃を送った。


次回から、その龍樹菩薩がどのようなことを教えて下されたのか、解説していきます。

>> つづき「人間死んだら無になるの?」


■┓徒然なる ●┓
┗● ひとり言┗■


学説によれば、宇宙が誕生したのは今から137億年前とか、言われていますが、

仮にその宇宙の歴史を1年に短縮してみると、どうなるかというのを計算した記事がありました。



地球は8月にならねば誕生せず、原始生命は9月中旬になってやっと誕生。


アメーバのような単細胞生物時代が長く続き、12月18日になってやっと魚類が誕生します。


ヒトが誕生するのは12月31日の21時30分ごろ。まさに大晦日です。


そして、縄文時代が始まるのが大晦日の23時59分37秒になってから。


江戸幕府が始まって終わるまでが0.58秒とのこと。



100年の人生と言っても、大宇宙から見れば、瞬きする間もないですね……。




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