六度万行の5番目、「禅定」(ぜんじょう)とは、反省を言います。

「散乱」に対し、心を静寂にして正しき判断をせよ、とのことです。


「私は反省しています」と、意気消沈すればよいのではなく、


原因は何であったかを追及し、同じ石につまずかぬ対策が大事です。


お釈迦さまのお弟子、阿那律(あなりつ)尊者は、


猛反省と共に、誓いを貫いた人で有名です。


お釈迦さまが祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)で


多くの弟子や大衆を前に説法しておられた時のこと。

阿那律は聴聞をしながら、ふと居眠りをしてしまったのです。


何千人の聴衆がいても、瞬時に見抜かれるお釈迦さまは、

「阿那律!」

と大喝されました。


説法後、阿那律を呼ばれてお釈迦さまは、静かに言われました。


「なにが目的で出家したのか」


「はい。生死(しょうじ)の一大事、解決のためでございます」


「そなたは良家の出身ながら道心堅固、どうして居ねむりなどしたのか」


お釈迦さまの慈言に決然と阿那律は、誓ったのです。


「今後、身はただれようとも眠りはいたしません。どうかお許し下さい」


その日から彼の熱烈な修行は暁に及んでも決して眠ることはありませんでした。


続いた不眠で眼を患った彼に、


「精進も度がすぎると後悔する。

 怠けると煩悩がおきる。中道を選ぶが良い」


のお釈迦さまのお諭しや、


「もう少し眠れば治る」


の侍医の強い勧めもあったのですが、


阿那律はお釈迦さまとの誓いを貫き徹して遂に両眼を失明しました。


しかし失明と同時に彼に、深遠な心眼が開け


釈迦十大弟子の一人、阿那律尊者となっています。


自分の失敗に開き直り、正そうとしないのが下の人間、

落ち込むだけで、忘れてしまうのは中の人間、

失敗を心深く受け止め、断固改めてゆくのが上の人間


といえるでしょう。


■┓徒然なる ●┓
┗● ひとり言┗■


今日は、富山県射水市の親鸞会館 で、


親鸞聖人 の教えについてのお話がありました。

その中で、能で有名な「羽衣」の話がありましたので、紹介しましょう。


ここは、駿河国、三保の松原

波が静かに打ち寄せる浜辺に、緑の松林が続いている。

すがすがしい朝日を浴びて、地元の漁師、白竜が砂浜を歩いていた。

すると、どこからともなくよい香りが漂ってきた。

松の枝に、美しい衣が、掛けられているではないか。

「おお、これは素晴らしい」

手にとって、持ち帰ろうとすると、木の陰から一人の女性が現れた。


「待ってください。それは私の衣です」


「何を言うか。拾った俺の物さ。家の宝にするんだ」


「それは、天人の羽衣です。人間には必要のない物です。お返しください」


「ほう、そんな珍しい物ならば、なおさら返すことはできないよ」


「なんて悲しいことを言われるのですか。

 羽衣がなければ、私は、空を飛べません。

 天上界に帰ることもできないのです。

 どうか、お願いですから、返してください」


「いやだ!」

白竜は突っぱねた。


天女は泣くばかりである。

しかし、悲しみに打ち震える姿が、あまりにも痛ましく、


白竜は、次第に、かわいそうになってきた。


「では、天人の舞を見せてくれれば、衣を返してやってもいいが、どうだ」


「たやすいことです。


 舞をお見せしましょう。


 そのためには、まず、衣を返していただかないと……」


「まてまて、この衣を返したら、


 舞を見せずに、そのまま天に昇ってしまうつもりだろう」


天女は、静かに答えた。


「いいえ、疑いは人間界にしかありません。


 私たちの天上界には、うそ偽りというものはないのです」


「いや、これは恥ずかしい……」


白竜から羽衣を受け取った天女は、


美しい曲を奏でながら、舞を披露し、歌いながら、天へ帰っていくのであった。


(『こころの朝 』一万年堂出版より)



「うそ偽りは人間界にしかないのですよ」


そう。

迷いの世界に6つあり、これを六道(六界とも言う)と言われますが、


人間界以外の地獄界にも、餓鬼界にも、畜生界にも、修羅界にも、天上界にも、


ウソはありません。

ウソをつくのは、人間だけ。


そんな自己の姿に反省もなく生きれば、


騙し騙され、裏切り裏切られ、悲惨な世の中は、


ますます不幸な人で満ち溢れることでしょう。


人間は、うそ偽りに満ちているかもしれません。

しかし、「恥ずかしいこと」を「恥ずかしい」と感じる心を失わず、


改める努力をしてこそ、明るい世の中になるのではないでしょうか。



※追記

親鸞会館の近くの同朋の里 は、今日も遠方からの車で駐車場はいっぱいでした。



ひまわり日記・親鸞会の講師の一人はこんな人-同朋の里.jpg

(画像は、同朋の里を流れる小川から建物に向かって写した写真)

親鸞聖人の教えを学んだ人たちが、聞いた内容について、


大いに語り合っていました。

夕食は、その同朋の里から道路の方に下りたところにある食事処で、


お気に入りの「釜玉うどん」を大盛りで食べました。


ひまわり日記・親鸞会の講師の一人はこんな人-釜玉うどん大盛り


美味しかった!!

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