「こんなこと聞いちゃって大丈夫かな?」
そういう思うこと、人生でいろいろありますよね。
街を歩いていると、長い行列が……。
「これって、何の行列だろう?」
そう思ったとき、並んでいる人に聞いてみたらいいんですよね。
「これは、何の行列ですか?」
ところが、これが聞けない!
なんか、変に思われたらどうしよう……
という不安が頭をよぎる。
歩いている勢いから、あまりジロジロ見れないし、そして地下へと降りていく。
「あぁ、あれって何の行列だったんだろう……」
地下鉄乗りながら、ずぅっと考えてる自分。
こんなに気にするなら、聞いときゃ良かった、と後悔。
大阪の梅田のとんかつ屋に入った私。
初めて入ったお店だったが、どうもキャベツのお替りは自由らしい。
早速、とんかつ定食をたのんでみた。
「おー!うんまいっ!」
衣はカリカリだし、サクサク感がたまらない!!
キャベツもシャキシャキしてるし、いい感じ。
「そういえば、キャベツ、お替り自由だったよなぁ」
と周りを見渡す私(他の客でキャベツをお替りしてないか確認中)。
ん?誰も「キャベツのお替りちょうだい」なんて言ってる人、いないぞ!!
うーん、何かの見間違いだったのか?
これは、ランチの時のみのサービス?(今は夜の時間だから)
店員に聞けばいいんだが、なんか忙しそうだし、聞いたとき、もし、
「お客様、それは隣のお店のサービスでございます」
なんて言われたらどうしよう……(そんなのありえないって!)、と悩む自分。
「あー!キャベツのお替りがしたい!だが、聞けない!」
と一人モンモンと苦しむ私。そんな私を救ってくれたのは隣の客だった。
「すいません!キャベツのお替りもらえます?」
おー!やっぱり大丈夫だったんだ!良かったんだ!俺は正しかった!
(お隣のお客さんに尊敬の念さえ抱く!!)
と喜びながら、自信いっぱい、
「あ、すみません、
僕もキャベツのお替りもらえますか?」
と言えたのでした。
振り返ってみれば、本当にバカみたいな悩み。
たったのひと言が聞けない。
聞けばすぐに答えてもらって、それで解決する話なんですけどね……。
「ひと言、聞いてもらえれば」
ということ、聞かれる立場に立てばわかること。
サービスで置いてあるコーヒー。
無料なんですけど、誰も飲まない。
そこに、申し訳なさそうに尋ねてくる人が……。
「あの、このコーヒーって、お金いるんですか?」
「いえいえ、これは無料ですよ。ご自由にどうぞ」
すると、その方の顔がパッと晴れて、次にとった行動が、
「おーい、これは無料だそうだ」
すると、周囲のそれとなく立ってた人が、ワラワラとコーヒーの周りへ。
あ、この人、代表で聞きに来たんだ
と苦笑。
同時に、ひと言案内すれば良かったな、と反省。
その方が聞かなかったら、せっかく皆さんのために用意したコーヒーが、誰にも飲まれないままでした。
「今日は、コーヒーが嫌いな人ばかりだったのかなぁ……?」
とおかしな疑問を持って帰るところでした。
昔からことわざに
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」
というのがありますね。
『東海道中膝栗毛』にこんな話が紹介されています。
あちこちで騒動を起こしながら、旅を続ける弥次郎兵衛と北八。
江戸を出てから二日目、小田原の宿屋に入った。
「早く飯を炊いてもらいたいもんだ」
「おっと、言い方を間違えているよ」
「どうして……」
「飯を炊いたら粥になってしまう。米を炊くと言うべきだろう」
「また、くだらないことを」
「それより、湯が沸いたら入りたいものだ」
「おい、湯が沸いたら熱くて入れるものか。水が湯に沸いたら入ると言え」
ふざけたことを言っているところへ、
「お客様、お湯が沸きました。お入りください」
と案内があった。
「じゃ、先に入って、湯を沸かしたのか、水を沸かしたのか見てきてやろう」
弥次郎兵衛、手ぬぐいを下げて風呂場へと出ていく。
ところが、この宿の風呂は江戸では見たことのない五右衛門風呂であった。
風呂桶の底が鉄板になっており、かまどに据え付けて、下から薪を燃やして沸かす。
そのまま入ると当然、火傷をする。
そこで、木の板を湯の中に沈め、その上に体を乗せて入る仕組みになっている。
だが、弥次郎兵衛は、そんな勝手は知らない。
風呂の中に板が浮いていたが、これは蓋だから必要ないと勘違いして
取り除いてしまった。
そして、いきなり片足を入れたので……。
「アツツツ、こいつは、とんでもない風呂だ」
高熱の鉄板に足がふれて、飛び上がってしまった。
しかし、どうやって入ったらいいか分からない。
宿の者に聞けばいいのだが、
風呂の入り方さえ知らぬのかと思われるのも格好悪い。
しばらく、裸で、腕組みをして考えていた。
ふと見ると、便所の側に下駄がある。
「そうだ、これを使えばいいんだ!」
弥次郎兵衛、下駄をはいて、ドブンと風呂へ入った。
これなら鉄板の上でも熱くはない。
いい気持ちになって鼻歌を歌っていると、北八が見に来た。
「おい、もうあがったらどうだ」
「もう少し待ってくれ」
やがて弥次郎兵衛は、下駄を隠して、そしらぬ顔で座敷に戻った。
「さあ、早く入ってきな。なかなか、いい湯だったよ」
「そうか、ありがたい」
北八は、座敷で裸になり、そのまま駆け出して風呂場へ直行。
いきなり飛び込んだからたまらない。
「アツ、アツツ……」
悲鳴をあげて、
「おーい、弥次さん、大変だ、来てくれ」
「騒々しい、なんだ」
「おまえ、この風呂へどうやって入ったんだ」
「バカめ、風呂へ入るのに、特別な方法なんかあるものか。
まず、一本の足を先に入れ、次に胴をザブンと入れるのさ」
「熱い鉄板に直接当たって、入れるものか」
「さっき、俺が入っていたじゃないか」
「だから、どうやって入ったんだ」
「初めのうちは少し熱いが、辛抱していると、だんだん楽になるのさ」
「バカを言うな。辛抱しているうちに、足が、真っ黒に焦げてしまわあ」
「まあ、辛抱して入ってごらんよ」
弥次郎兵衛は、おかしさをこらえながら座敷へ帰っていった。
北八は、そこらを見回しているうちに、隠してある下駄を見つけた。
「ははあ、読めた」
とうなずき、下駄をはいて風呂の中へ入った。
「弥次さん、弥次さん」
とまた呼ぶ。
「なんだ。おやおや、入ったね」
「なるほど、おまえの言うとおり、辛抱していると熱く感じないものだな。
ああ、いい湯だ……」
北八は、いかにも心地よさそうに歌いだす。
隠しておいた下駄がなくなっているので、弥次郎兵衛は、
「ははあ、こいつも下駄をはいて入ったな」
と、おかしくなってきた。
北八は、いい気になって長湯していた。
ところが、底の鉄板からブクブク沸き立ってくる熱湯が、
直接、尻にあたるので、耐えられなくなってきた。
立ったり、しゃがんだりして、あまりにもバタバタと下駄を踏みちらしたので、
とうとう風呂の底が抜けてしまった。
「わあ、助けてくれ、助けてくれ!」
お湯は全部流れ出て、大変な騒ぎになってしまった。
宿の主人も、驚いて駆けつけ、
「どうなさいましたか」
「いや、命に別状はございませんが、風呂の底が抜けて、アイタタ……」
「これはまた、どうして底が抜けましたか」
「つい、下駄で、ガタガタやっていたら……」
主人が見れば、裸の北八は、確かに下駄をはいている。
「おまえさんは、とんでもないお人だ。
下駄をはいて風呂へ入るバカがいますか。けしからん」
宿の主人は怒りだしてしまった。
北八は、しょぼんとして体をふきながら、まだ言い訳をしている。
さすがに弥次郎兵衛も、笑って見ているわけにいかず、
主人に詫びて、風呂の修理代金を払い、ようやく落着した。
風呂の入り方を聞かずに、自分勝手に判断したために、
大恥をかいただけでなく、無駄なお金を使うはめになってしまったのであった。
江戸時代に書かれた『東海道中膝栗毛』の一場面である。
知らないこと、分からないことを人に聞くのは、
勇気がいる。
見栄やプライドが邪魔して、
なかなか聞けないことが多い。
そのために、どれだけ損をしているだろうか。
しかし、たとえその場は恥ずかしい思いをしても、
勇気を出して聞いておけば、必ずプラスになる。
聞かねば、生涯の恥になることさえある。
古人も、諺で教えているではないか。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」
(「こころの道」一万年堂出版 より引用)
・・・・・・・・・・
実に、仏教にも同じことが言えたりします。
「こんなこと聞いて恥かかないかな?」
「バカにされないだろうか?」
「この前も聞いたし、同じこと聞いたら叱られるかな?」
そう思って、せっかく聞きたいことが聞けるチャンスなのに、
言わないままにしてしまうことが多いようです。
それはあまりに
もったいない!!
ちょっと勇気を出して聞いてみましょう!
仏教のことは、「一時の恥」なんてことはありませんから。
一生の宝が獲られるに違いありませんよ。
(*^-^)
■┓徒然なる ●┓
┗● ひとり言┗■
2日間ほど、ちょっとお休みしてました。
体は元気でしたから、ご安心くださいませ。
毎日、続けるって、なかなか難しいものですね。
こんな記事を見つけたので、紹介しましょう。
東京ビッグサイトで食の世界で働くロボットの展示会が開かれました。
屋台で頭にねじり鉢巻きをして作業する
「お好み焼きロボット」が注目を集めていたそうです。
生地をまぜ、鉄板に流し、コテでひっくり返して、皿に移して味付けという
一連の動作を行う。
さらに、お客が
「マヨネーズはかけないで」
などと要望を言うと、
「承知しました」
と応えるコミュニケーション機能を搭載!!
こりゃビックリですね。
お好み焼きは、私が得意とする料理の一つ。
ロボットなんかに負けるかっ!とライバル心を燃やすものの、勝てる自信は……。
機械なんて……、とか言ってられないです。
人間のやってること、みーんな機械がやったら、
はてさて、人間は何すりゃいいの?
家事もロボット、仕事もロボット、遊ぶのもロボットに任せたら、人間なんていらない??
そうじゃない!
って言い切れますか?
人間とロボット、何が違うでしょう?
そんな視点から、人間の生きる意味を考えてみてもいいかもしれませんね。
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ぴょんたの
ひまわり日記
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