自分を学ぶシリーズ第11回です。
前回、「我利我利」の心を象徴した話、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を紹介しました。
カンダタで象徴される「我利我利」の心。
自分さえ良ければいい、
自分さえ良ければ、他人はどうなってもかまわない、
こんな心を「我利我利」(がりがり)と言われます。
一つの話を紹介しましょう。
・・・・・・・・・・
昔、ある所に、地獄と極楽の見学に出掛けた男がいた。
最初に、地獄へ行ってみると、そこはちょうど昼食の時間であった。
食卓の両側には、罪人たちが、ずらりと並んでいる。
「地獄のことだから、きっと粗末な食事に違いない」
と思ってテーブルの上を見ると、なんと、豪華な料理が山盛りではないか。
それなのに、罪人たちは、皆、ガリガリにやせこけている。
「おかしいぞ」と思って、よく見ると、彼らの手には非常に長い箸が握られていた。恐らく一メートル以上はあるだろう。
その長い箸を必死に動かして、ご馳走を自分の口へ入れようとするが、できるはずがない。イライラして、怒りだす者もいる。それどころか、隣の人が箸でつまんだ料理を奪おうとして、醜い争いが始まるのであった。
次に、男は、極楽へ向かった。
夕食の時間らしく、極楽に往生した人たちが、食卓に仲良く座っていた。
もちろん、料理は山海の珍味である。
「極楽の人は、さすがに皆、ふくよかで、肌もつややかだな」
と思いながら、ふと箸に目をやった。なんと、それは地獄と同じように一メートル以上もあるではないか。
「いったい、地獄と極楽は、どこが違うのだろうか?」
男は、ますます分からなくなってしまった。
しかし、その疑問は、まもなく氷解した。
彼らは、長い箸でご馳走をはさむと、「どうぞ」と言って、自分の向こう側の人に食べさせ始めたのである。
さも満足そうな相手は、
「ありがとうございました。今度は、お返ししますよ。あなたは、何がお好きですか」
と、自分にも食べさせてくれる。
にこやかに会話が弾んで、実に楽しい食事風景であった。
男は、
「なるほど、極楽へ行っている人は心掛けが違うわい」
と言って感心したという。
・・・・・・・・・・
自分さえよければ、他人はどうでもよい、という我利我利の考え方では、幸せは、やってきません。
「そんなこと、思ってないし、やってないよ」
と思う人もあるでしょう。
本屋で雑誌を立ち読みして、「これ買いたいなぁ」とレジに行くとき、立ち読みした雑誌は戻して、積まれている2、3冊下の本を引き抜いて持っていく、その心。
洋服を買うとき、試着した服は適当にたたんで戻し、きれいにたたまれた同じサイズの同じデザインの服をレジに持っていく、その心。
セルフサービスの食堂で、並んでいる味噌汁は、新しく入れられたものから、おかずはちょっとでも大きいものを選ぼうとする、その心。
台風が近づいているニュースを見て、進路が外れて他県に向かった情報に、「あ~良かった」と思う、その心。
カンダタと同じ心ではないでしょうか??
「みんなそうでしょ」「そんなこと気にしていたら生きてけないよ」
と開き直ってみても、「蒔いた種は必ず生える」と教えられるとおり、心で思ったことも、自らの運命を引き起こす種。
刈り取るのは自分です。
すべての人間にある「欲」の心。
その本性を知らずして生きては一大事。
幸せな人生をあゆむために、知っておかねばならない心の実相です。
■┓徒然なる ●┓
┗● ひとり言┗■
ブログ調査による「みんなが泣いた卒業ソング」TOP-10は、以下のとおり。
1位 3月9日 レミオロメン
2位 道 EXILE
3位 桜 コブクロ
4位 旅立ちの日に
5位 卒業 尾崎豊
6位 仰げば尊し
7位 贈る言葉 海援隊
8位 さくら ケツメイシ
9位 なごり雪 イルカ
10位 卒業写真 松任谷由実
う~ん、そういえば、卒業式って、何を歌っただろうか……??
思い出せない自分に涙が出ます(涙)
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ぴょんたの
ひまわり日記
■━○━●━○━■
[発行人]
森安秀邦(ぴょんた)
[Profile]
昭和50年4月13日、ロンドンで生まれ、5歳で日本へ。
英語はすでに忘れ、日本語で精一杯(笑)
小学生のときは、サッカーに没頭。
中学時代は、香港で過ごし、
高校時代は、陸上部(種目は400mH)でした。
スポーツも好きですが、美術も好きです。
大学は工学部環境工学を専攻してました。
ベイクドチーズケーキと肉ジャガが大好物。
職業は、仏教(浄土真宗)の講師。
浄土真宗親鸞会の講師として、いろいろなスタイルで情報発信してます。
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発行部数:98部(目指せ100部!!)
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自分さえ良ければいい、
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一つの話を紹介しましょう。
・・・・・・・・・・
昔、ある所に、地獄と極楽の見学に出掛けた男がいた。
最初に、地獄へ行ってみると、そこはちょうど昼食の時間であった。
食卓の両側には、罪人たちが、ずらりと並んでいる。
「地獄のことだから、きっと粗末な食事に違いない」
と思ってテーブルの上を見ると、なんと、豪華な料理が山盛りではないか。
それなのに、罪人たちは、皆、ガリガリにやせこけている。
「おかしいぞ」と思って、よく見ると、彼らの手には非常に長い箸が握られていた。恐らく一メートル以上はあるだろう。
その長い箸を必死に動かして、ご馳走を自分の口へ入れようとするが、できるはずがない。イライラして、怒りだす者もいる。それどころか、隣の人が箸でつまんだ料理を奪おうとして、醜い争いが始まるのであった。
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「いったい、地獄と極楽は、どこが違うのだろうか?」
男は、ますます分からなくなってしまった。
しかし、その疑問は、まもなく氷解した。
彼らは、長い箸でご馳走をはさむと、「どうぞ」と言って、自分の向こう側の人に食べさせ始めたのである。
さも満足そうな相手は、
「ありがとうございました。今度は、お返ししますよ。あなたは、何がお好きですか」
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男は、
「なるほど、極楽へ行っている人は心掛けが違うわい」
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台風が近づいているニュースを見て、進路が外れて他県に向かった情報に、「あ~良かった」と思う、その心。
カンダタと同じ心ではないでしょうか??
「みんなそうでしょ」「そんなこと気にしていたら生きてけないよ」
と開き直ってみても、「蒔いた種は必ず生える」と教えられるとおり、心で思ったことも、自らの運命を引き起こす種。
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すべての人間にある「欲」の心。
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