ひまわり日記・親鸞会の講師の一人はこんな人-桃太郎.jpg


「THE PEACH BOY」

これって何のことだかわかりますか?

え? 桃少年?

ぶ~!! です。皆さん、ご存知のはず。「桃太郎」のこと。

ただの子供の昔話と思いきや、実に深~い物語なんです。


今回は、「大人のための“桃太郎”」です!!



昔々、あるところにおじいさんおばあさんが住んでました。

おじいさんは山へ芝刈りへ、おばあさんは川へ洗濯に行きました。

おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃がドンブラコ、ドンブラコと流れてきて、おばあさんはビックリして、これをうちへ持ち帰りました。

桃をポンと割ったら中から元気のいい男の子が生まれてきたんです。
これに桃太郎という名前を付けました。

この子が大きくなって、鬼ケ島へ鬼退治に行くと言うのでキビ団子をこしらえて持たしてやると、
犬と猿と雉が出てきて、一つ下さい、その代わりお供します、と。

三匹を引き連れて、鬼ケ島に行きました。

この桃太郎が強いの強いの。
三匹と力を合わせて、とうとう鬼も降参。

山のような宝物を持ち帰りました、とさ。


こんなお話でしたよね。


昔々、あるところに…、と言われてます。
これは、あえて時代や場所をハッキリさせてないんです。

いつの時代の、どこの子供に聞かせてもあてはまるように、「昔々、あるところに…、」としてあるんです。
話がそれだけ普遍的になるわけですね。

次に、おじいさんとおばあさんが出てくる。

これ、ほんとは両親のこと。

「ぢぢ」と「ばば」の濁りを取ったら 「ちち」「はは」

昔は子供にとっては、年寄りの方が馴染みが深かったので、おじいちゃん、おばあちゃんの話に変えてあるわけです。

山へ芝刈りに行って、海へ洗濯に行く…、わけにはいかないので、「川」に変えてあるけれども、
本当はここは「海」なんです。

つまり「父の恩は山よりも高く、母の恩は海よりも深い」ということの喩えですね。

川上から桃が流れてきて、持って帰って、ポーンと割って子が出てきた、というのは、もちろん、桃から子供が
生まれたりはしませんから、安産型のお尻は桃型と言われるので、人間のお腹から子どもが生まれたことを象徴的に表わしてるんですね。

鬼ヶ島というのは、渡る世間を喩えてあるんです。
渡る世間に鬼はない、と言われても、現実は…。

人間に生まれたら、苦労なくしては生きてはゆけない。
お釈迦さまも「人生は苦なり」とおっしゃっている。

「娑婆(しゃば)」という言葉があるけれど、これはインドの昔の言葉。
中国の昔の言葉で言えば「堪忍土(かんにんど)」。

苦しみに耐えて耐えて生きていかねばならない世界なんですね。

つまり、これが鬼ケ島。

オニは、「鬼」という字を書きますが、「遠仁(おに)」とも書くんです。

「仁」は、慈悲深いこと。

“仁に遠い”から、「遠仁」は、無慈悲な人のことを表わします。

よくテレビドラマで、ひどいことをした人に向かって、「よくもそんなことが出来るわね!このオニ!アクマ!」
と、言ってますね。

そのオニにも、青鬼、赤鬼、黒鬼がいます。
この色には意味があるんです。

青鬼は、人間の欲の心
海は、深ければ深いほど青みを増すように、
底の知れない欲の心を青で表わされているわけです。

赤鬼は、怒りの心
怒ると、顔に血がのぼって、まっかっかになりますよね?
だから、赤。

黒鬼は、愚痴(うらみ、にくしみ)の心
他人の幸せをねたみ、他人の不幸を喜ぶ心。
醜い、汚い心だから、黒色。

よく鬼が地獄の罪人を痛めつけてる絵とかあります。
でも、考えてもみれば、鬼は、自分の欲、怒り、愚痴の心。

自分の欲、怒り、愚痴の心に苦しんでるということだから、苦しみは、他から与えられたものではなく、自らが生み出したものなんだよ、と教えられているわけです。

あれが欲しい、これが欲しい、と欲に振り回されて苦しむ。

思うようにいかないと、欲が邪魔されるので、カッと腹が立って、そのために苦しむ。

人の幸福が素直に喜べなかったり、他人の不幸を面白がる心が自分に見えると、いやな気持ちになって、そのために苦しむ。

鬼は、自分の心にひそんでいることを教えている。
苦しみを生み出しているのは自分の心なんだよ、と。

その心に潜む鬼退治を教えた話が桃太郎なんです。

お供にした動物は、犬と猿と雉。
何でもいいわけではありません。

犬は、三日飼われたら三年恩を忘れない、というぐらい、仁義に篤い動物。

猿は、猿知恵と言って、バカにするけれども、なかなかどうして、動物の中では一番知恵がある。

雉というのは勇気のある鳥で、卵を抱いてるときにヘビが卵を狙って寄ってきたら、自分の身体をおとりにして身体を巻くだけ巻かせて、充分に巻いたところでパチンと切々れに弾いてしまうというぐらいに、落ち着いた勇気のある鳥なんですね。

つまり、この三匹で「仁」「智」「勇」という三つの徳が表されてあるわけです。

イヌは「仁義」、サルは「知恵」、キジは「勇気」。
イヌとサルとキジは、お互い仲が悪い同士。
なかなか一つにまとまらないもの。

それをまとめるのがキビ団子。これは「団結」を表している。
キビは、米と違って粘りがないだけに、なかなか団子にしにくい。
ギュッと固く結んで団子になるから、固い団結を象徴している。


簡単に解決できないのが人生の苦しみ、悩みです。

自分で考えて何とかなるものなら、世の中はもっと幸せな人であふれていることでしょう。

仏教は、人間の、古今東西変わらない苦しみの根本原因を教えて、本当の幸せに導いている教えです。

その教えを説く人を尊敬し(仁義)、正しく理解し(知恵)、教えのとおり実行する(勇気)人こそ、苦しみの根元が解決され、

「人間に生まれて良かった!」

「生きて来てよかった!」

「この幸せを獲るための人生だった」

と心から喜べる人生になれるんだよ、と言われているわけです。

その喜びこそ「宝物」であり、それ一つを獲るための人生だからどんなに苦しくても自殺してはならないし、何が何でも、そこまで生き抜かないといけない、ということなんですね。

(*^-^)


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 ぴょんたの
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[発行人]
森安秀邦(ぴょんた)

[Profile]
昭和50年4月13日、ロンドンで生まれ、5歳で日本へ。
英語はすでに忘れ、日本語で精一杯(笑)
小学生のときは、サッカーに没頭。
中学時代は、香港で過ごし、
高校時代は、陸上部(種目は400mH)でした。
スポーツも好きですが、美術系も好きです。
大学は工学部環境工学を専攻してました。
ベイクドチーズケーキと肉ジャガが大好物。
職業は、仏教(浄土真宗)の講師。
浄土真宗親鸞会の講師として法話や勉強会などで話をしています。

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