「自分」シリーズ、第4弾です。


ある泥棒組合が、町で泥棒を働いてきた。

盗んだ金品を、丘の上に持ち寄って、さっそく宴会。

盗んだものでないものは一つもありません。

その中に、黄金に輝く金杯がありました。

泥棒組合の親分が、やはり盗んできた高級なお酒を注いで、グイッと飲み干す。

「おぉ~!金杯で飲む酒の味は違うわい。ほら、みんなも飲め」

金杯を子分たちに回す。

ところが、回し飲みをしているうちに金杯がなくなりました。

それに気づいた親分が立ち上がり、目を釣り上げて怒鳴りました。

「回していた金杯がなくなったということはどういうことだ!

 さては、この中に……、泥棒がいるだろ!!

自分が泥棒組合の親分だということを忘れないと言えないことでしょう。

こんな我が身知らずを笑った話はたくさんありますが、孔子のこんな話もあります。

孔子と弟子の一問答。

弟子は、孔子に言いました。

「先生、世にも珍しい慌て者がいるものです。

 私の友人が先日、引っ越しをしたのですが、家財道具から猫まで運びながら、自分の妻を忘れたので、奥さんは独り、空き家で泣いていました」

「女房を忘れるくらいは、まだよい方だ。世の中には自分を忘れている連中が、どれほど多いか分からない……」

と孔子は答えたと言います。

我が身知らずでは悲劇を生むだけ。本当の自分を知るための3枚の鏡について、検証しています。

今回は、その2枚目についてです。

・・・・・・・・・・

★ウヌボレは「自分に惚れる」と書く

――「自分」という鏡

 これは自己の道徳的良心によって反省した自分。

この鏡は本当の私を映すことができるのかというと、この鏡も、自己のすがたを正しく映してはくれません。

欲目が錯覚を起こさせるのです。

 おばあさんが鏡の前に座って、まじまじと自分の髪を見ながらつぶやく。

「最近、白髪が増えたわねぇ」

しかし、これでは終わりません。

「だけど、隣のばあさんは、私より1つ年下だけど、もっと白髪が多い。それに比べたらだいぶマシだろう」

と安心しようとする。近くに比較する人がいなければ、どんな遠くからでも引っ張ってくる。

自分を若く見たい欲目が働くからです。


 子どもが万引きで捕まり、警察から電話がかかってくる。大抵の親は、

「うちの子に限って……」

と言うそうです。

子供が犯人ならば、自分は犯人の親になってしまいます。

子どもをかばいたくなるのは、我が身かわいさゆえの、自分への欲目からでしょう。


 このように私たちには、自分を良く見ようとする心があります。

 これを仏教で「慢」と言われます。

 慢とは、自惚れ心のことで、自分を良いものと思い、毛頭、自分を悪く見れない心です。この自惚れ心を7つに分けて「七慢」と言われます。


1.………自分以下の者に自惚れる心で相手を軽蔑し、踏み殺している醜い心。

2.過慢……同等の相手に自惚れる。

3.慢過慢…明らかに相手が勝れているのに、自分が良いと自惚れる。

4.我慢……間違いと知りながら、自分の考えを押し通す。

5.増上慢…さとっていないのにさとったと自惚れ、救われていないのに救われたと自惚れる。

6.卑下慢…「私はお粗末な、最低の人間です」と卑下し、「こんなに頭の低い奴はいないだろう」と内心、自惚れている。

7.邪慢……自慢できないことに自惚れる。金使いが荒いことや、自堕落な不倫関係を自慢する人がいませんか。

 このような慢心一杯で反省しても、自己を正しく見られるはずがありません。

こんな「自分」という鏡もまた、本当の私を映す鏡にはなりえないでしょう。

では、私の真実を映す鏡とは?

(つづく)

・・・・・・・・・・

自分を知る、というのは本当に難しい……。

自惚れは、確かになぁ、と思います。

惚れた相手は、全部が良く見えますからね。「自分」に「惚れてる」わけですから。


■┓徒然なる ●┓
┗● ひとり言┗■

ひまわり日記・親鸞会の講師の一人はこんな人-パンダ.jpg



画像は、いつもいく食堂に飾ってあるパンダの絵。

日本にいるパンダは、現在9頭らしいですね。

神戸にある王子動物園と、和歌山アドベンチャーワールドの2カ所のみのようです。

上野の動物園のパンダは、残念ながら昨年、最後の1頭が死んでしまいました。

上野動物園と聞くと、私はかわいそうなぞうを思い出します。

たしか、小学校の国語の教科書に載っていた話だったと記憶してます。

その時以来、読む機会はなかったんですが、印象深かったんでしょうね、けっこう記憶に残ってます。

子どもなりに、いろいろと考えさせられた話でした。

「なんで殺されないといけなかったの?」

「そんなん、しゃーないやん」で終わらせて欲しくない話です。


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[発行人]
森安秀邦(ぴょんた)

[Profile]
昭和50年4月13日、ロンドンで生まれ、5歳で日本へ。
英語はすでに忘れ、日本語で精一杯(笑)
小学生のときは、サッカーに没頭。
中学時代は、香港で過ごし、
高校時代は、陸上部(種目は400mH)でした。
スポーツも好きですが、美術系も好きです。
大学は工学部環境工学を専攻してました。
ベイクドチーズケーキと肉ジャガが大好物。
職業は、仏教(浄土真宗)の講師。
浄土真宗親鸞会の講師として法話や勉強会などで話をしています。

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