無事、金沢に到着。

今日は、ここで一泊です。

さて、芥川龍之介の妻子らにあてた幻の遺書が4通見つかった、ということで昨日の新聞に載っていました。

35歳の若さで自殺した芥川は、多くの有名な作品を残しています。

その中で、「杜子春(とししゅん)」という作品を紹介しましょう。


教科書にもよく載せられているので、知っている人も多いと思います。
あらすじを追ってみましょう。


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中国の唐の時代のことである。都の西の門の下に、貧しい青年が、ぼんやり立っていた。杜子春である。

そこへ、老人が現れ、

「おまえは何を考えているのだ」

と言葉をかけた。


「私は今夜寝る所もないので、どうしたものかと考えているのです」


「そうか。それはかわいそうだな。では俺がいいことを一つ教えてやろう…」


老人は杜子春に黄金が詰まっている場所を教えた。

彼は、一日のうちに、都で一番の大金持ちになった。
すぐに立派な家を買って、皇帝にも負けないくらい贅沢な暮らしを始めた。

すると、今までは道で会っても挨拶さえしてくれなかった友達が、毎日、遊びに来るようになった。
都の有名人で杜子春の家へ来ないものは一人もないくらいだった。

彼は、いい気になって、毎日、酒盛りを続けた。
しかし、お金には限度がある。働かずに贅沢ばかりしているので、次第に貧乏になっていった。

そうすると、これまで遊びに来ていた友達が、挨拶さえしてくれなくなった。薄情なものだ。

三年たって一文無しになると、この広い都の中で、一杯の水を恵んでくれる者さえいなくなった。


途方に暮れた杜子春は、以前と同じように都の西の門の下に立っていた。
するとまた、あの老人が現れ、杜子春に黄金の在りかを教えた。

彼は、天下第一の大金持ちになったが、前回と同じ結末を迎えてしまったのである。


三たび都の西の門の下へ。
やはり老人が現れ、黄金を与えようとしたが、杜子春は断った。


「人間というものに愛想が尽きたのです。人間は皆薄情です。
 私が大金持ちになった時には、みんなペコペコして、お世辞を言いますが、いったん貧乏になってごらんなさい。
 優しい顔さえ見せてはくれません。
 そんなことを考えると、たとえもう一度大金持ちになった所で、何にもならないような気がするのです」


続けて杜子春は、老人に訴えた。


「あなたは仙人でしょう。私を弟子にしてくださいませんか」


意外にも、仙人は簡単に引き受けてくれた。
二人は、仙人の修行をするために峨眉山(がびざん)へ向かう。

杜子春を岩の上に座らせて、老人は、厳しく言いつけた。


「いろいろな魔性が現れて、おまえをたぶらかそうとするだろうが、たとえどんなことが起ころうとも、決して声を出すのではないぞ。
 もし一言でもしゃべったら、おまえは到底仙人にはなれないものと覚悟しろ。
 よいか。天地が裂けても、黙っているのだぞ」


「決して声なぞは出しません。命がなくなっても、黙っています」

杜子春は誓った。


(つづく)

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確かに教科書に載っていたのは覚えていますが、ちょっとうろ覚えでした。
さてさて、続きが気になるところですが…。


○~思い出日記~○


あちこち行っていると、いろんな土地の方言を聞く機会があります。


島根出身の人から、「一服する」ということを「たばこする」と言うことを聞きました。
小学生が「ねぇ、ちょっとたばこしない?」と言ってたら、ビックリですよね。


香川だと「まいた」というのは「こぼした」ということで、「お茶をまいた」と言ったら「お茶をこぼした」という意味だそうです。
ちょっと聞くと、わざとこぼしたみたいに聞こえますから、私も初めて聞いたときは「???」でした。


大阪で「ほかす」といえば「捨てる」という意味。
「それ、ほかしといて」と言われて、何をすればいいかわからなかった記憶があります(笑)

皆さんも、そんな経験あります??

(*^-^)


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発行人:Hidekuni Moriyasu

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