こんにちは。


昨日は、頭痛とか鼻水とか、微妙に寒気もしたりして、「これはアブナイ!!」と思い、薬局へ。
葛根湯の液体風邪薬で、何とか持ちこたえました。

油断は禁物、風邪を引かないように、気をつけたいですね☆


では、今日は、こんな話を紹介しましょう。


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明治を代表する日本画家・橋本雅邦の屋敷には、丹精込めた庭があった。その植木の管理は、一人の庭師に任されていた。

ある日のこと。

庭師が、いつものように屋敷へ入ろうとすると、この家の夫人から、


「もう仕事はお断りしたいと、主人が言っております」


と告げられた。一方的な解雇通知である。


「なぜでございますか」


驚いて尋ねても、


「理由は何も聞いておりません」としか返ってこない。


雅邦は常に、


「植木のことは専門家に任せておけば間違いない」


と言って、この庭師を信頼していた。彼の仕事に口を出したり、苦情を言ったりしたことは、一度もなかったほどである。

自分としては、精一杯、やってきたつもりである。どうしても、黙って帰る気にはなれない。


「どこに落ち度があったのか、せめて、理由をお聞かせ願えないでしょうか」


と、夫人に懇願した。

雅邦は、人を非難するつもりはないので、多くを語らない。しかし、庭師が謝っていると聞いて、ようやく家族に事情を話した。


「実は、昨日、庭に面した障子のすき間から、あきれた光景を見たのだ。

あの男は、自分が剪定して地面に落とした枝を、ほうきか何かで丁寧に掃こうとはせず、足でかき集めていた。手ですることを足でするようになっては、もう信用することができない。

人がみていないと手を抜いたり、横着をしたりする者に、大事な仕事ができるはずがないのだ」


この言葉は庭師の肺腑を貫いた。仕事に向かう気の緩みや心得違いを、一瞬のうちに見抜かれていたのだ。

深く恥じ入り、誠心誠意、詫びる庭師。

その心が、雅邦にも伝わり、再び許されて、植木の手入れを任されるようになった。

画家として一つの道を究めた雅邦の指摘は、鋭い。

しかし、


「そんなささいなことを、なぜ」


と文句も言わず、自らの心を見つめた庭師も、立派である。

この教訓を、生涯、忘れずに励んだ庭師は、やがて「名人」と呼ばれるようになったという。


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襟を正される話です。

慣れは恐いものです。やるべきことを、ちゃんとやる、そんな人でありたいです。


○~思い出日記~○


携帯電話は、本当にスゴイです。

歩きながら電話が出来るなんて…(今さら何?と思われるかも知れませんが)。

今でこそ、当たり前なんですけど、私が学生時代は、ポケットベルが主流。
携帯電話は、ブルジョア階級の、超高級品でした。


あの頃は、人と待ち合わせするには、前日の夜とかに電話でしっかり確認して、相手が何かのトラブルで遅れたりすると、来るまでずうぅっと待ったりして、しかも事情がわからず大変でした。


今は、待ち合わせ場所は適当でも、相手の人も携帯を持ってるから、簡単に会えたりします。
携帯がなくなったら、どうなるんでしょうね??


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