昨日は地蔵盆…
Masaki Nishimura 西村 昌樹@masakinishimura
昨日は地蔵盆いつもと少し形を変えたけど、子どもたちが楽しみにしている行事の一つを中止せずにやったことに、僕は大きな価値があると信じている。 https://t.co/g53KkkGg4Y
2020年08月24日 06:36
多くの地区で、地蔵盆の行事はコロナウイルス禍で中止にしたという声を聞く。
実は、うちの村でもどうするかという議論はあった。
僕は形を変えてでも、やったほうがいい…
そう言って実現することができた。
うちの村では、『子ども念仏』とそれに続く『菓子撒き』がある。
昔、男子が何人もなくなるということがあった。
それから、盂蘭盆会、つまりは8月14日のお盆の前49日間、毎夕方、子供たちは地蔵堂に集まり、毎日念仏を唱えるようになった。
49日目である14日には、子供たちは村の一戸一戸を訪ね、玄関先、あるいは軒先から、仏壇の方を向って念仏を唱える。
各家は、そのお布施として、金員を包み渡す。
集まったお金は、一部は子供たちのお小遣いになるのだが、そのお金で地蔵盆に参るためのお菓子を買う。
地蔵盆では、地蔵堂に買ったお菓子を備えお参りし、最後に、お堂から、地区の子供たち、小学4年生になるまでの幼児、念仏に参加しない女の子、また地域の皆様にまき散らし、それを拾って、おすそわけをいただく。
そういう行事だ。
僕ももちろん経験してきたし、私の父の時代も、そして、今生存している村の長老(90は越えている)もみんな経験してきた。
だから、少なくとも100年以上は続く行事だと思う。
一連の行事はそもそも子供たちの幸せと健康を願うものであり、いままさに疫病が流行っているが、それらから安泰を守ることだ。
だから、その行事そのものがなくなるということはありえないのだ。
今年は、菓子撒きをやめ、みんなに配ることでそれに代えた。
ちょっと、人が集まったことで密になる場面があって、そういう批判もあるだろうけど、伝統行事をやり続けて、後世に伝えていくこともまた大事なことだと思う。
先輩から、後輩へ、伝統を引き継ぐ。
そうした中で人のつながりがあり、またそうしたことで、組織を率いること、また他所のおうちに行くときの作法だったり、あいさつだったり、さまざまな学んできた。
地元大笹が、スキー場というものがあって、なんとか地域が存続しているのも、もとをただせば、永年こんな行事をつないできて、人と人とのつながりが強固であったからかもしれない…
私はそう思っている。