広がる街の先に何が見えたか | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

 

 

今日は、業界の親睦行事で、大阪のもっとも高いところに来る機会を得ました。
 
地上300mだそうです。
眼科には、大阪市街を一望し、360度のパノラマが広がっていました。
 
普通は、
『おーすごい!』って感動するところなのでしょうが、私の心には、なぜか複雑な気持ちだけが入り混じっていました。
まあ、おっさんの心中ですから、素直さが欠けているだけなのかもしれませんが…。
 
高層ビルや、マンションの数々、複雑に交差する高速道路、ところどころに見える大阪ドームや、それ以外の巨大建造物。
すべて人が時間とお金をかけてつくりあげたものであり、また、今まさに見ている中に何百万という人々がそこで活動をしているんだと思うと、どんどんと心中は複雑になっていきます。
 
正直なところ
それは、単なる田舎ものが感じるコンプレックスだけだったのかもしれませんが、都市と対比する田舎のほうに思いがどんどんといってしまい暗澹たる気持ちになっていくのでした。
 
アクティブに活動する都市がある一方で、人の活動が日に日に見えなくなっていく田舎。
この都市がさらに田舎を呑み込んでいくのではないか…そんな気持ちにとらわれていきます。
 
眼下には通天閣がありました。
wikipediaで紐解いてみると、1956年の施工とあり、当時あの上から大阪を見下ろし、当時の人たちは、私たちが今見たような別世界が広がっていったに違いありません。
 
ひょっとすると、さらに30年ぐらいたつと、今みているはるか上方からこの建物をみおろしているのかなぁとも思ったりしました。
 
人間は人々の幸せをかなえようと都市をつくっていきました。その一方で、呑み込まれた地方は、一つ一つ姿を消していっています。
都市とは真逆に生まれた私たちも、そんな都市に、呑み込まれていってしまうのだろうか…
 
未来はこの都市の広がりによって、希望と明るさに満ちているのだろうか…
 
私はそんなふうに穿った世界をその先にみてしまうのでした。