国道交通省技監が語ったこと | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

 

昨日は、『北近畿自動車道 山陰近畿自動車道 早期実現促進大会』に出席してきました。
 
但馬地域の、高速道路網の早期実現を目指して、意思統一をはかっていこうという趣旨の集まりです。
 
谷先生、末松先生の国会議員の先生や、井戸知事、但馬内の県会議員、市町の首長がすべて顔をそろえる豪華顔ぶれの大会です。
 
そんな中、基調講演をされたのは、国土交通省技監の森さんという方でした。
 
技監というポストってどういうポジションなのかいまいちわからなかったので調べてみましたが、官僚のナンバーツーのようです。
 
講演テーマは、『地域活性化に向けた道路の活用策について』でした。
国交省のトップが何を語るのか、大変興味深かったのですが
 
話した内容の半分は、『観光』に関するものでした。
しかも、外国人旅行者いわゆるインバウンドのことに多くの時間が割かれて、現在ゴールデンルートに集中している外国人ですが、田舎へ誘導するためのポテンシャルがこの地域にはあるというお話でした。
 
現在、観光を所轄する省庁は観光庁で、実は、国土交通省の運輸局の下部組織の位置づけになっていることもあるので、技監が観光に精通していることも理解できるわけですが、促進大会であえてこの話題に触れたのはなんでだろう…
と、私なりに考えてみました。
 
田中角栄元首相の、日本列島改造論で言われたとおり、地方での公共事業を行い、インフラを整備することは、中央のお金を地方に分配するという役割がありました。
 
地方の基幹産業が建設業とも言われた時代もありましたが、但馬地方も例外ではありませんでした。
 
当時は、インフラは地域活性化の手段ではなく、目的そのものだった時代があったわけです。
 
しかし、技監が語ったことは、あくまで、インフラ整備は地域が活性化するための手段にすぎないと私は理解しました。
 
この大会では、高速道路網の整備自身に大きな期待し、それを経済活性化のツールにしようという思惑を砕き、地域の人が、インバウンドなどのマーケティングをしながら、自力で稼ぐことを目指せ、あくまで高速道路網はそのための手段なのだということを伝えたかったのではないかと思うのです。
 
もちろん、私自身、建設業を営んでいるものとして、事業が進むことは、私たちの利益にも直結する問題です。
 
しかし、インフラが整ったあとにどうするのかということを考えないと、結局私たちの地域は、延々とインフラを作り続けないといけないし、また本当は地域が活性化しようとしているのに、アクセスで大きな足かせになっているという図式にしないといけないはずです。
 
但馬の人は、やはりここがまず盛りあげる…という気概が少々乏しく、そのことに気づいてほしいと伝えたかったのではと思います。
 
やはり、地域の資源を磨くこと抜きに、地域の活性化はありえないのです。