地域全体で雇用を支えることができないものか? | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

 

近頃、つとに人材不足のことが叫ばれるようになりました。
 
スキー場関係の人、旅館関係などの方から、特にそのように話を聞きます。
 
スキー場はご存じのとおり、正味12月末から3月中旬までが主たるシーズンです。
 
リフト従業員や、食堂関係に人がかかります。
 
また、旅館業においては、ハイシーズン、ローシーズンがあるので、人材を固定化することが難しい面もあります。
 
今は、高齢者の定年退職者や、高齢の農業従事者に頼っていますが、若い人材の雇用は、いっこうにすすんでいません。
 
今の国が主導して、社会保険に加入を推進しています。
そうなると、若い人は、やはり安定した雇用を求めているし、年間できちんと雇用できる環境を求め傾向にあると、社会保障がしっかりとしていない季節雇用は敬遠される傾向にあります。
 
このような状況を鑑みたときに、地域がアライアンスを組んで、一人の従業員を地域として支えるような仕組みができないものかと思います。
 
今よくマルチタスクということが言われていて、かの有名な星野リゾートなどは、フロント業務、厨房、掃除など一人の人が何役もこなすことで高い利益を確保しています。
 
それは、地方の観光業を取り巻く環境は、さきに述べたように、特有の雇用環境があるからだと私は思っています。
 
星野リゾートなどの、大手リゾート企業であれば、グループ全体で、人を流動化させることによって、人材の需給ギャップを埋めることもできやすい環境にあります。
 
しかし、多くの民宿などは、個人事業主がほとんどであり、そのように事業所を移動しながら働いていただくことは不可能です。
 
昔は農業をしながら、閑散期に、さまざまな保存食品をつくるとか、出稼ぎに行くとかしながら、収益と労働の安定化をはかってきました。
 
これからの時代は、地域という一つの単位の中で、労働の安定化を考えていく時代になっていると思います。
 
そして、そのためには、もう一段高いシステムの構築が求められます。