教訓は活かされるのか? | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

昨日は、但馬内では予想をはるかに超える積雪量で、あちこちで交通渋滞などのトラブルがあったようですね。
 
私の会社では、路線の除雪業務を請け負っているため、社員は早朝から、夕方までひっきりなしに、除雪に追われていました。
 
特に早朝の除雪では、一晩で70㎝積もったところがあり、もうこうなるといくら高性能な4WDでも通行には支障がでるところもあり、住民の皆さんにはずいぶんとご迷惑もおかけしたのではないかと思います。
 
想定外の雪であったことは、否定はしません。
ただ、私個人としては、これが空前絶後の状態であったならまだしも、数年に1回は訪れる降雪であったわけですから、これを想定外の範囲にしていいのかということについては大きな疑問があります。
 
地震、台風などの災害に関しては、ずいぶんと危機レベルが高まり、さまざまな工夫や努力が重ねられているものの、降雪に関して、私たちは、過去の経験から大して学んでいないような気がします。
 
降雪に関して言うと、被害を最小に抑えるポイントはなんといっても、除雪頻度をあげるための体制をどう整えるかということにつきます。
 
実際、私たちの幹線道路である国道9号については、24時間体制が整えられ、ひっきりなしに除雪車が往来していて、車が立ち往生することはありませんでした。
 
一方、町道、県道にいたっては、おそらく12時間ぐらいは、出動しない状況により、みるみる雪は積みあがってきてしまった、しかもスキー場周辺ではもっとも往来が激しい11日ということもあって、冬季運転に無知な人たちが常識をわきまえない行動も含めてされていた方によって、渋滞、停滞などが発生し、スムーズな往来を遮断するといったことがあったように思います。
 
これらを解消に向かうためにはどうすべきなのか?
 
それは、道路を所管する県、町がレベルに応じた体制を整えることです。
県道・町道レベルでは、現在24時間で対応できる体制を整えていません。
それはすなわち、契約や、またそうなった場合の緊急条項などが整備されていない、もっといえば、お金を増し積みしてでも、緊急レベルに対応するための体制を整えるということです。
 
もう一つは、これらの事例の結果のあとに学び、それを活かすことです。
このような事態は実は初めてではありません。今回の事態が5段階レベルの5としましょう。
そうすると、レベル5が発生するのは4年に一度ぐらいは発生をしています。
私が過去に調べたところですと、2012年に、積雪2mを経験しています。
そして1ランク下のレベル4ぐらいですと、だいたい1年に1度ぐらいはこのようなことがあります。
 
レベル4ぐらいでも、ちょっとした停滞渋滞はおきています。例えば、各区の自治会長さんとか、あるいは土建業者とか、実際どうであったのか?そのあたりのヒアリングなどで情報収集をしたことを私は聞いたことがありません。
 
情報を集めて実態を把握し、それを再発しないために何ができるのか?ということはしっかりと行うべきだと思います。
 
今回、この道路事情の停滞によって、経済的にも大きな機会損失をしています。
宿泊やスキー場がもっとも稼がなければいけない時期を逃したのみならず、雪山に安心していけない恐怖心はなかなか拭い去れないものです。
 
おそらく、また数年に一度は、このような事態に必ず遭遇します。
今回のことを教訓にして、安心できる地域にするためにも、ぜひしっかりと学びたいものです。