最近、よくコーチングや話し方講座の中で、接遇についてご相談を受けます。


例えば、大きな病院になると、接遇の担当部署のようなものがあります。


研修をしたり、みなさん熱心で素晴らしいと思うのですが、


現場でマニュアルが通用しないことがあります。


マニュアルはとても大切だし、マナーを知っておくのは大切なこと。


本来役に立つべきものなのに、なぜ違和感が生じるのでしょうか。。。




例えば、’’この場面ではこの言葉を使う’’と、マニュアルで決まりがあり、


全員が同じ場面で、その言葉を使うように指導がくる。


接遇にこだわるあまりに言葉ありきになってしまっては本末転倒です。


忙しいとは、心を亡くすと書きますよね。


とくに忙しい環境にある方々は、その人が良いとか悪いは関係なく、


もともと心を亡くしやすい現場です。


忙しいから、とにかくこなさなければならない。


そんな中、この場面では必ずこの言葉を使う!と決めてしまったらどうなりますか?


何が問題かというと、マニュアルで決まっている言葉が悪いのではなくて、


言葉ありきになった為に、忙しい中でのその言葉に心が無くなるんです。




例えば、接遇でよく言われる、’’語先語礼’’ 


言葉が先でお辞儀が後です。


「いらっしゃいませ」 ・ 「こんにちは」 と言ってからお辞儀をする。


これ、無表情でされたらどうですか?


いくらマナー通りといっても、あまり感じのいいものではありません。


そこを見ずに、私は完璧!といった顔でやってる人も多いですよね。


そんなのだったら、ニコッと笑って 「こんにちは」 と小首をかしげたほうが、


よっぽど癒されます。


マニュアルの動きを提供したいのか、気持ちよさを提供したいのか、、、


いつも原点を見ていないと、何をしても本末転倒です。




もちろんマニュアルを知っておくことは大切。


ただ、統一すれば統一するほど、心があとまわしになってしまう。


ここをしっかり伝えてから、スキルを伝えると、


不思議と業績も評判も上がります。


これは私の実体験です。




それから、もう1つ大切なことがあります。


マナーのプロ、接遇のプロだけの意見では、現場はまわりません。


ごもっともであっても、やはりマナーありきの状態です。


マニュアルを決めるなら、必ず現場の人間を入れること。


ぜひご参考にしていただきたいと思いますm(_ _)m