とある朝。
夜も白々と明けてきた頃、私の体を揺さぶりながら、
おかあさん、おかあさん、とチビが囁きました。
ユト 「…っんぁ?どうした?」
チビ 「こんな夢をみたの」
ユト 「は?」
なんだその「夢十夜」さながらの出だし。あ、夏目漱石?
とか、どうでもいい呟きを心の中で呟きながら続きを促したんですよ。
つか、ちょー眠い。私まだ全然覚醒できる気がしない。
ユト 「どんな夢だったの?…怖い夢?」
チビ 「うん…お風呂のね、排水溝が…
ユト 「え?排水溝が!?」
排水溝って単語でチョッと覚醒してきた。
排水溝に一体何が!?
チビ 「排水溝が変な形になったの…」
ユト 「へ、へー?それが?怖かったんだ?」
チビ 「うん、怖かったの!お母さんこの夢ポイしてぇぇっ!うえーん…」
ちょ、えーっ!泣くほどの怖い変形って何!?
教えて!泣いてないで教えてよ!
とまぁ、本音はそこなんですが、相手は4歳児なんでね、
そこはそんな感じで対応するっていうか、
チビを泣きやませて私は早く眠りを貪りたいっていうか。
ユト 「もう大丈夫!お母さん今窓の外にポイしたから!
見て!もうあんな遠くに行っちゃってもうすぐアメリカについちゃいそう!」
チビ 「お母さんありがとう!もう怖くない!」
ユト 「そう、よかった!寝よう!(←ここ本音)」
もうね、寝起きの全力演技、辛いわー。
目とかね、普通に半開きだったよね。
つかさ、泣くほど怖かった排水溝の変形後の形体に、
メッチャ興味津々なんですが。
日常的に夢と現の狭間を駆け巡る幼児の見る夢って、
さぞやファンタジーなんでしょうね。
チビの夢記録でもつけてみようかな、なんて思った今日この頃でした。