ECナビインターン | 放浪記

ECナビインターン

気づいたら前回の記事から早二ヶ月以上放置してる…
mixi,Facebook,ツイッターなどのソーシャルメディアの台頭によって
ブログを書く人も減ったんじゃないだろうか。
ブログは上記のソーシャルメディアに比べて繋がりという点が希薄だからか。
なーんてさぼってた言い訳をしてみる。

それはさておき、このブログはもはや題名をそろそろ
「迷走ブログ」
と改めてもいいんじゃないかと思う今日この頃なわけだけど、
今日は旅の話でもなければ映画のレビューでもなく
就活の話をちょっと書こうと思う。

もうすぐ旅から帰ってきて丸一年経とうとしてるけど、
この一年で自分に起きた一番の変化、
それはこれから自分が誰と何をして生きていくか決めたことだ。
そう、就職先を決めた。
来年4月からはECナビという会社で働くことになった。


なぜ無数にある企業の中からあまり名も知られていあないこの会社を選んだのか。
(就職する以外の選択肢を取らなかったのかまで話すと長くなるからここでは省略)


去年の6月に旅から帰ってきた自分は
大きな虚無感に襲われていた。
起業サークルの代表を1年間務め、
南米や北アフリカを6ヶ月旅した後だけに
もはや何をしても刺激なんて受けるはずがないと勘違いし
冷めていたのだ。
仕事に関して言えば
別に就職しなくてもどうやったって生きてはいけると思っていた。

だけどそんな自分の現状をダメだと思うもう一人の自分もいた。
そこで夏のインターンに参加しようと決めたのだ。
申し込むだけなら別に格段の意志が必要な訳でもないし、
やらざるを得ない環境が今の自分を変えてくれるんじゃないか
という期待を微かに抱いていたからだ。
この判断が今後の自分の人生を大きく決めることになるなんて
当時の自分は微塵も考えていなかった。

ECナビという会社が何をしている会社なのか全く知らなかった。
それなのになぜインターンに申し込んだのかというと、
サークルの友人が強く勧めていたからだ。
ぶっちゃけしょーもない奴が勧めてくるイベントとかなら
申し込んでもいなかったと思う。
結局参加の決め手は自分が尊敬・信頼する友人が勧めたから
というただその一点に限る。

参加してみてどうだったか。
このインターンは一週間のプログラムなんだけど、
最初は「なんだいつも通りのビジコンか」という印象だった。
(ビジコン=ビジネスプランコンテスト)
「どうせおもしろいアイデア出したもんが勝つんでしょ」って。


1チーム6人で4チームに別れて
それぞれのチームに3人の社員がサポーターとしてつくというチーム編成だった。
そのチームで一週間後の最終発表までに一つのビジネスプランを考えだす。
うちのチームの方針として
とにかくブレストで案をたくさん出して
そこからおもしろそうなものに絞っていくことにした。
まあビジコンでのセオリーと言っても過言ではないはず。
みんなでワイワイ言いながら案を出していった。
2日目の夜ぐらいだったろうか、
案を絞りプランを固めていくという段階に入ろうとした時だった。

突然うちのチームのサポーターの社員さんが
「そのプランの本質は何?」と自分たちに尋ねてきた。
言葉に詰まる自分たち。
そんな自分たちに畳み掛けて尋ねてくるその社員さん。
「あれも付け加えたらおもしろそう、
これもあったらおもしろいね、
って言ってるけど結局そのプランのどこがユーザーにとって心打つ肝なの?」
なんとかきり返そうと努力したけど、
どの返しも薄っぺらいことは言ってる自分でもよくわかっていた。
何が本質か。何が肝か。
そんな発想をしていなかった自分たちに答えられるはずもなかった。
そしてその社員さんから驚くべき提案というか指示を受けた。
「これから3日間、色々なサービスをひたすら見て、
時には自分で使い、そのサービスの何が一番の成功した鍵なのかをとことん考えろ。
お前らの目標はプランを事業化することなんだろ?
このインターンで優勝するなんてちっぽけなとこ目指してるんじゃないだろ?
事業化するってことは、俺たちみたいに毎日毎日事業のことを考えてる
世界中の人間と張り合わなきゃいけないんだよ。
一週間なんかじゃ本当は全然時間が足りないけど、
それでも本質を見抜く目を養わない限り、
事業化できるプランなんて出せっこない。」と。

衝撃だった。
その時2日目だったから、
そこから3日間もインプットに費やしたら最終発表まで残り1日半しかない。
でもやるしかなかった。
言われてみると自分たちがこれまで出してきた案が如何に薄っぺらい考えのもとで
出されてきた案なのかを自覚したからだ。
自分たちの甘さを痛感したのだ。
口では事業化するプランを作るとか何とか言っておきながら、
自分たちがやっていることは結局学生のノリの延長戦上でしかなかった。

この体験から自分の気持ちが大きく変わった。
斜に構えて臨んでいた自分を恥じ、
作業に夢中で取り組むようになった。

手分けしてのインプット作業は2日半続いた。
作業の締めとしてみんなで色々なサービスの本質を議論した。
そしていざアウトプットに取りかかった。
すると一人一人の意見がインターン初日とは見違えていた。
インプットに費やした2日半で本質を見る目や考え方が体に染み付いていたのだ。
サービスをシンプルに考えられるようになっていた。

うちのチームはそこから怒濤のラストスパートを見せた。
その過程でも何度も社員さんたちに鼻をくじかれた。
「そのサービスが目指してるゴールが見えない」
「なぜ他のサービスではなくそのサービスをユーザが使おうと思うのかがわからない」
「そのサービスを使ってるユーザの姿を具体的に想像できない」
などなど。
それでも最終発表までになんとか一つのプランを練り上げた。

結果は4チーム中…最下位だった。
結果発表を聞いて数分後、
目から涙が溢れてきた。
悔しかった。
何が悔しかったかというと
自分たちにまだまだ実力が足りないことはこのインターンの過程でもよくわかっていた。
それでも足りない実力を補うためにメンバーみんな体力の限界まで頑張ってくれた。
そしてうちのチームについてくれた3人の社員さんが
あんなにも本気で向き合ってくれ、
最後は一緒に徹夜までしてくれて手伝ってくれた。
そのメンバーや社員さんの本気に、
結果を出すことで応えられなかった自分が悔しくて悔しくて仕方がなかった。

普段めったなことじゃ泣くことなんてない自分が
あんなに泣くなんて自分でもすごい意外だった。
当初あんなに冷めた目で参加したのに、
最後にあんなに大泣きするなんて。
結局参加者全員が本気だったからだと思う。
参加者というのは学生だけじゃない。
このインターンはもはやサポーターであるはずの社員さんが
学生以上に本気で向き合ってくる。
だから学生も生半可な気持ちでの参加を続けられない。


なぜ自分が就職先をECナビに決めたのか。
少しわかっていただけたのではないだろうか。
あの時流した涙に嘘をつきたくなかったからだ。
少なくとも一般的な就活における選考(ESや筆記試験、面接)で
あんな体験をすることは臨むべくもない。
もしかしたら他のインターンに参加したら
似たような体験をできた可能性はゼロではないのかもしれない。
しかし、体は一つで時間は有限である。
全部の選択肢をしらみ尽くしに潰すことなどできない。
それなら「ここだ!」と思った自分の直感を信じるしかない。
その直感が正しかったかどうかはまだわからない。
ただ、一つだけ言えることは、
正しかったかどうかは自分の外で決まるわけではなく
自分の今後の行動次第で決まるものだということだ。


ということで今年もインターンやるそうなんで、
2013年卒業の方は是非参加することをお勧めします。


ECナビインターンサイト