構造的欠陥
トップケースの蓋には、フルオープンしてヒンジをへし折らないようストッパーが付いています。
これが樹脂製のため経年劣化で硬くなり、たいてい冬の寒い朝に出発しようとトップケースを開けると、曲がった状態で固まったまま破断するのです。
GIVIもSHADもストッパーについては補修部品を出していますが、思うところがあって自作で補修しました。
上が補修したストッパー、下がオリジナルのストッパーです。
このオリジナルのストッパーは長さを測るためヒートガンで加熱してなるべく真っ直ぐにした後ですが、普段トップケースの蓋は閉まっているから「くの字」型に曲がった状態で固まってしまっています。
不満点が正にココで、経年劣化すると曲がり癖がついているため蓋の開度が不十分になり、蓋を開けた状態をキープできないんですよ。
補修については、折れたストッパーを端の部分だけ切り落とし、ドリルで穴を開けてパラコードを通しています。
パラコードだとピンと張るので、蓋は後ろ側に十分倒れて開けた状態がキープされます。
(オリジナルのストッパーは、曲がり癖があっても蓋の開度を十分にするためにもう少し長さがあるべき。)
なおストッパーが1つのトップケースなら気にしなくて大丈夫ですが、パラコードを縫い留めるのが手作業なので左右にストッパーがあるケースでは長さを揃えるのがなかなか難しいです。
パラコードではなくチェーンとかを使った方が左右を合わせ易そうですね。
また見た目を気にしないなら、補修自体プーリーだけにしてテグスで結んでしまうのが手っ取り早い。
(初トップケースのSH33ではそうしていました。)
メーカーも補修部品を出すくらいなら、樹脂の弾力任せの棒ではなくNC750Xのラゲッジスペースのようにナイロンベルトにすれば良いのに...
(あるいは百歩譲って棒のままでも、素材をシリコン等の軟樹脂に変えれば改良できそうなものですが。)
少なくともSHAD製品はSH33、SH40、SH47と使ってきて、全てのトップケースで破断を経験しています。