プレミアリーグが約3ヶ月ぶりに再開しました。
まずは素直に嬉しいです。

30年ぶりのトップリーグ優勝に向かって、2位マンチェスターCに大差をつけて首位独走中の我らがリヴァプール。
再開初戦は日曜の第30節、同じ街のライバルであるエバートンとのマージーサイドダービーでした。
いつもならスタンドも白熱するこの対戦が、無観客試合になってしまったのは残念ですが、こればっかりは仕方ありません。 



新型コロナの自粛期間を経て再開された欧州サッカーの試合は、各国リーグともに十分に感染防止に配慮した中で行われています。
試合前は両チームが別々の場所からピッチに入場。
両チーム選手の握手はもちろん無く、ベンチもソーシャルディスタンスで選手間の距離を保っています。



キックオフ前には両軍の選手が、世界中でコロナの犠牲となった方への黙祷。



そして同時に世界中で問題となっている人種差別問題へのメッセージを込めて、選手が片膝をついて非暴力と差別反対のポーズ。


これはかつてアメリカン・フットボールで黒人選手が人種差別に抗議した時に用いたポーズなのだそうです。
コロナの犠牲者への追悼、人種差別への抗議と、メジャースポーツは、こういった社会問題を敏感に捉えて、世界中の人々へ正しいメッセージと方向性を発信する重要な役割も担っています。



学者や政治家の言葉とは異なるアプローチで、より広い国家や世代、階層に向けて、認知や正しい価値観を深めていくことが、スポーツの存在価値の一つでもあるんですよね。

全選手の背中には、選手名でなく「Black Lives Matter」の言葉が刻まれていました。


またこういった期間限定のブランド価値がついた特別仕様のユニフォームを販売することにより、その収益金をチャリティーに回すなど、社会貢献の仕組みもしっかり考えられています。
日本のスポーツシーンでも、国内という枠に収まらず、関係ない芸能人ばっかり呼んで客寄せするのでなく、こういった手法をもっと積極的に採用して、世界に向けて発信するような取組みをもっと進めてほしいですね。


試合も選手のコンディションを考慮して、従来の3人までの交代選手枠を5人に広げてたり、前後半の中盤に給水タイムを設けたりと工夫がされていました。


そうはいっても試合が始まるとサッカーですから、接触プレーも当然多く、激しくなります。
残念ながらリヴァプールは、ミルナー、マティブが負傷退場。



スタメン起用された南野は、前半よく動き回り、状態の良さは感じ取れましたし、守備にも貢献していましたが、まだまだ味方との連携やポジション取りで課題が見られ、後半開始時点でチェンバレンと交代。
今後もっとブラッシュアップして、得点に絡む活躍を早く見たいものです。


また試合中は無観客の代わりに、音響でピッチにサポーターの歓声を流して、臨場感を演出していました。
ホームのエバートンにファールが出るとブーイングとか、シュートシーンでは一層大きな歓声が流れたりと、かなり手作業でこまめなスイッチングをしていました。
スタッフは大変でしょうけど、違和感なく試合に集中できて、良い演出だと思いました。




結果は0-0のスコアレスドロー。
さすがCLでナポリ時代にも苦しめられたアンチェロッティの守備戦術が功を奏して、リヴァプールは決定的場面を多く作ることができず消化不良の戦いでした。
終盤はGKアリソンのスーパーセーブが無かったら、カウンター決められてた可能性もありました。
危ない、危ない。




これで優勝にあと2勝という状況は変わらず。
2位のマンCが好調なので、あまり向こうが星を落とすことは期待せず、きっちり2勝して悲願のタイトルをゲットしましょう。



7月末までにシーズン残り10試合足らずを消化するという強行スケジュールですが、観る方としては週に2試合ペースで楽しめるのは嬉しいです。
でもやっぱり普通に試合が観られること日が早く来ることを願います!!