8月27日 (2013年)(2014年)(2016年)(2018年)
夏休みが取れないまま、もう8月が終わりつつあります。
海外に行けないなら休まなくてもいいや!と思ってましたが、
今年の厳しい夏には休息が必要なんですな、やっぱり。
唐突ですが、今日は童話作家の宮沢賢治の誕生日。
1896年生まれなので、生誕124年ですよ。
涼しくなってコロナが落ち着いたら、賢治の生まれ故郷、岩手県花巻市でも再訪しようかな。
さて、宮沢賢治がネコ嫌いだったという説があります。
その根拠となっているのが「猫」という作品。
四月の夜、とし
友達のうちのあまり明るくない電燈の向ふにその年老った猫がしづかに顔を出した。
(アンデルゼンの猫を知ってゐますか。
暗闇で毛を逆立てゝパチパチ火花を出すアンデルゼンの猫を。)
実になめらかによるの気圏の底を猫が滑ってやって来る。
(私は猫は大嫌ひです。猫のからだの中を考へると吐き出しさうになります。)
猫は停ってすわって前あしでからだをこする。見てゐるとつめたいそして底知れない変なものが猫の毛皮を網になって覆ひ、猫はその網糸を延ばして毛皮一面に張ってゐるのだ。
(毛皮といふものは厭なもんだ。毛皮を考へると私は変に苦笑ひがしたくなる。陰電気のためかも知れない。)
猫は立ちあがりからだをうんと延ばしかすかにかすかにミウと鳴きするりと暗の中へ流れて行った。
(どう考へても私は猫は厭ですよ。)
嫌ってますね。
その一方で『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』『猫の事務所』などの作品にはネコが登場します。
最近では、本当はネコ嫌いではなく、「猫」が書かれた時期は色々と荒れた時期だったからだという説もあります。
先日、銀河鉄道ではなく、東北本線にネコが登場しましたよ。
『ニャンコ鉄道の夜』
所要で遅くなったとある駅のホーム。
何か生き物が入ってきた。
ニャンコ君、入場券買った?
三つ指ついてご挨拶?礼儀正しいね。
その直後に寝そべる?お行儀が悪いこと!
知らないオッサンの前でそこまでくつろぐ?
おっ!知り合いが来た?
待ち合わせの暇つぶしにオッサンを眺めてただけか・・・。
もう帰るのね。ニャンコ君、気を付けてお帰り。
疲れていた時に癒されました。
こんな猫だったら賢治も嫌いにならなかったよね。