6月16日 (2013年)
今日は『和菓子の日』
Wikipediaによれば、
1979年に全国和菓子協会が制定した記念日。その由来は西暦848年、疫病退散を祈念するため元号を「嘉祥」と改元し、6月16日に16の数にちなんだ菓子・餅を神前に供えたという「嘉祥菓子」の故事にちなんでいるそうです。
疫病退散!!まさに令和二年と同じ状況。
さすがにコロナ退散のために元号を変えることはないとは思いますが、疫病終息のために藁にもすがりたい気持ちで一杯なのは今も昔も一緒ですね。
和菓子はずっと好きです。
Wikipediaに使用されている和菓子を羅列してみました。
茶道を始めて和菓子の魅力に気づかされることが多くなりました。
茶会に行けば必ず和菓子を食することになりますが、亭主の先生のもてなしや工夫に驚かされることが度々あります。
素材や色どり、取り合わせがバラエティに富んでいたり、食感や味覚の妙に口の中が驚いたり。
カフェでコーヒーセットを頼むときはコーヒー飲んで、ケーキ食べて、コーヒー飲んで・・・。と交互に味わうことがほとんどです。
一方、茶会ではまず菓子を食べ終えて、その余韻を薄茶または濃茶で一気に消し去り、口の中で抹茶の香りで満たします。
ケーキはコーヒーと対等に渡り合うことを前提にしているため主張が強いですよね。ケーキセットをオーダーして感じるのはお互いに甘さと苦さを主張するから美味しいのだな、ということ。
一方、和菓子はお茶が点て終わるまでの一瞬が主役で、その後のお茶の味を引き立てる役割に徹しています。まさに日本的な奥ゆかしさです。
そう考えると、和と洋では甘さと苦さを味わう食文化・嗜好文化に大きな違いがあるんですよ。それらのどちらも楽しめる現代の日本に生まれて幸せを感じます。
せっかくなので先週末のお茶の稽古で先生が生けた茶花をお見せします。今回も季節感が素晴らしいです。
形状と色の違う「アジサイ」が両側に配置されています。ピンクのかわいい花は「京鹿子」。右に流れる「虎の尾(オカトラノオ)」。
白い花のアジサイは「墨田の花火」という品種。
今年は隅田川の花火大会は中止です。残念ですね。
京鹿子のビビッドなピンク色は強烈に目に焼き付きます。
色具合は虎の尾というほど虎っぽくはないですが、先がくるりんと巻いている所はネコ科っぽいです。
和菓子と抹茶は切っても切れない仲です。
茶道が盛んな街では老舗の和菓子屋さんが伝統の味と技術を継承しています。
皆さんも、是非美味しい和菓子屋さんを訪れて、午後のひと時を日本茶とともにお楽しみくださいませ。