某撫子健全店の嬢。
施術が終わり、シャワーを浴びて
服を着て、お茶を飲みながら
しばし談笑。
嬢の方から促されることがなかった
ので、つい長居してしまった。
じゃあそろそろ・・・と席を立ち
ハンガーに掛けたジャケットを
大き目の鏡の前ではおる。
ふと、鏡越しに後ろを見ると
嬢が私の後ろ姿を見つめている。
なんとも・・・いとおしげな
そしてほんのわずかに
寂しそうな表情を湛えて
今思えば
それは私の気持ちを
彼女の表情に反映させただけ
だったような気もする。
しかしそうであったとしても
私の心が喜びに
大きく弾むのを感じた。
私は振り返って、心から
有難うとお礼を述べた。
その瞬間に、ぱっと輝いた
彼女の華やかな笑顔が
今でも忘れられない。