都下 某店 その3 | かっぴーのブログ

かっぴーのブログ

復活しました(^^)

一年前の私は・・・まだまだ青二才の

坊やだった。


そして何より、心も身体もぼろぼろだった

私を、ママは何も言わず、何も聞かず

一生懸命に治そうとしてくれた。


傷の癒えた私はまた立ち上がり、そして

ママに一人の男として認めてもらえるよう、

修行の旅に出たのだ。


(一人前になって帰ってきたね)


一年ぶりに会って、ママは

そう思ってくれただろうか。


夢のような120分が瞬く間に過ぎ、

着替えて帰ろうとすると、ママが入ってきて

「有難う、またね」

そう言って、素早く私を抱き締め、

そして突き放した。

何が起きたのか理解できず、呆然としていた。

視線を合わせず、頬を染めているママの顔を

見て、漸く私は我に返り、

「あ・・・り、がとう」

と、下手な役者の台詞のように呟いて

店を後にした。


私は駅までの道を歩き始めたが、

やがて小走りになり、

最後はほとんど全力疾走になった。