東京六大学野球・第6週(明治大対慶応大)を観戦に神宮球場に足を運んだ。
第1試合が3時間を超える試合展開の影響だろうか、第2試合前に席を立つ観客の姿が目に付いた。
10月下旬以降の神宮球場は日中は野球観戦に適度な温度であっても、夕方に向かって急激に体感温度が下がる。
明治大は上原健太(2年・広陵)、慶応大は加嶋宏毅(2年・慶応志木)という両サウスポーを先発マウンドに送り出した。
加嶋は高校2年生当時、秋季埼玉県大会で観戦している。無駄のないフォームから安定した投球が印象に残っている。
「慶應志木、シード上尾を破る!」(弊ブログ・10年9月26日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10659008836.html
3回裏、明治大は9番・上原が右前安打、1番・福田周平(3年・広陵)が犠打で送り一死2塁と得点圏に走者を送る。
二死後、3番・糸原健斗(3年・開星)の内野安打(遊撃手が捕球後、二塁手と交錯する)で明治大が先制点を挙げる。
上原が140㌔を超えるストレートを中心に、鋭く曲がるスライダーなど本格派の投球内容で慶応打線を圧倒していた。
捕手・坂本誠志郎(2年・履正社)のキャッチャーミットからは乾いた重厚感のある捕球音がスタンドに届いてくる。
対する加嶋はストレートの球威は130㌔前後ながら曲がりの小さいスライダーや動くボールで明治打線と対峙している。
同じサウスポーで同じく背番号19を背負った先輩・竹内大助(現トヨタ自動車)を彷彿させる技巧派の投球内容。
「佑ちゃんのいない東京六大学」(弊ブログ・11年4月24日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10871226490.html
6回表、慶応大は1番・佐藤旭(3年・慶応)が右前安打、2番・山本泰寛(2年・慶応)の左越え二点本塁打で逆転。
3番・松本大希(4年・桐光学園)、5番・横尾俊建(2年・日大三)の安打で二死満塁とするが、三者残塁で終わった。
6回まで1安打に抑えられた上原の球威が落ちた間隙を突いた見事な慶応大の攻撃であった。
慶応大は加嶋から小原大樹(1年・花巻東)と継投。6回裏、二死3塁からドラフト候補の白村明弘(4年・慶応)に繋いだ。
白村は四球を出して、自らピンチを広げるが代打・海部大斗(2年・履正社)を投ゴロに仕留めてピンチを切り抜けた。
7回裏にも一死2・3塁のピンチを2番・高山俊(2年・日大三)を空振り三振、3番・糸原を遊飛に抑えて終盤に突入する。
8回裏、明治大は岡大海(4年・倉敷商)死球、左肩に四球を受けた岡が打席内で倒れると場内が騒然としていた。
更に5番・菅野剛士(2年・東海大相模)、代打・七田賢(3年・小城)と連続四球で無死満塁とする。
7番・海部が見逃し三振後、8番・坂本が走者一掃の中越え三点適時二塁打で鮮やかな大逆転に成功する。
白村は1回2/3、打者12人を相手に被安打2・奪三振2・四死球5・自責点3という投球内容でマウンドを降りた。
明治大は4-2で慶応大を下して逆転勝利。明治大は次週・法政大戦に2連勝すると2季連続36回目の優勝が決まる。
東大以外の5校が勝ち点3で並ぶ可能性のある大混戦ではあるが、明治大のみが自力優勝の可能性を残している。
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