仙台育英、劇的勝利で4強進出 | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

秋季東北大会・準々決勝、仙台育英(宮城1位)対青森山田(青森1位)を観戦に信夫ヶ丘球場に足を運んだ。

来春のセンバツ出場を懸けた地区大会は10月に突入すると同時に加速度的に佳境を迎える。
本日の北海道大会・決勝では北照が駒大苫小牧を下して、センバツ出場の当確一番乗りを果たしている。

東北大会・準々決勝には登場する4校中、直近の夏の甲子園出場校が3校という豪華対戦カードである。
残りの1校も昨夏以降光星学院の活躍に陰を潜めているが、近年を代表する強豪校・青森山田である。


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ネット裏はほぼ満席の信夫ヶ丘球場


仙台育英は背番号10・馬場皐輔、青森山田は背番号9の左腕・辻本那智を先発マウンドに送り出す。
10/5から10/9(5日間)の大会期間で最大5日連続で試合が組まれる可能性のある今年の東北大会の日程。
投手陣の起用は首脳陣の力量が問われると同時に複数投手を用意しなければ勝ち抜くことは難しい。


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応援団をバックに投げる仙台育英・馬場皐輔


2回表、6番・小林遼の右中間への二塁打で出塁、8番・佐藤聖也の中前適時打で仙台育英が先制する。
馬場は走者を許すものの、フォークを効果的に投げ込み青森山田打線に得点を許さない粘り強い投球。


5回裏、青森山田は8番・中井諒が左前安打で無死から出塁に成功。9番・能登谷海は犠打失敗に終わる。
1番・岡崎誠也の左翼越え二塁打で一死2・3塁。2番・田中優大の中堅犠飛で同点に追い付いた。

馬場のスライダー・フォークを打ちあぐねた青森山田はストレートに狙いを絞ったように見受けられた。


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試合前に前転して背中に泥を付けた菊名裕貴


仙台育英、青森山田ともに走者は出すものの決め手の無いまま試合は終盤に突入。
8回裏、一死から4番・松本一輝の右前安打を放つ(代走・大高綾太)。
続く5番・成田塁が失策で出塁、6番・辻本の中前安打で一死満塁と勝ち越しの好機を迎える。

仙台育英は馬場からエースナンバーを付けた鈴木天斗に継投する。
7番・乾勝己から三振を奪い二死とするが、8番・中井に適時打、9番・能登谷に押し出し四球で二点を失う。


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決勝二点本塁打を放った上林誠知


青森山田二点リードの優勢ムードで最終回を迎えるが、仙台育英が見事な攻撃で逆転勝利に繋げる。

下位打線の連続安打で無死1・2塁から1番・熊谷敬宥の右翼線への適時二塁打で一点を返す。
犠打失敗からの打ち直しに運も味方に付けた格好だが、3連打は見事である。
仙台育英ベンチが大盛り上がりを見せる中、2番・菊名裕貴の左翼犠飛で同点に追い付く。

3番・長谷川が凡退した後にこの試合のハイライトは訪れた。
青森山田はエース柴田祐斗から再び辻本を右翼から守備変更でマウンドに戻した。
4番・上林誠知が放った打球は高々と舞い上がり右翼席に飛び込む二点勝ち越し本塁打となった。


初回上林を敬遠気味に歩かせた青森山田バッテリーだけに勝負を避けると予想していた。
結局上林の本塁打が決勝点となり、仙台育英が5-3で青森山田を最終回の劇的な逆転で勝利した。


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佐々木監督ぬけの試合後のスコアボード


仙台育英は選手数名がシートノックや試合前の準備運動でユニフォームに意図的に汚しを入れていた。
どのような意図があるのか不明だが、2番打者・二塁手を務める菊名は背中にまで泥が付着していた。
ぬかるんだ泥水状態のグランドに前転した結果である。その様子にはスタンドから失笑がもれていた。


「仙台育英 対 慶応義塾(創部80周年記念招待試合)」(弊ブログ・10年10月17日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10679349933.html


「仙台育英・硬式野球部 創部80周年記念招待試合」(弊ブログ・10年10月16日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10679023568.html