イタリアンベースボールリーグ観戦記 | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

イタリアンベースボールリーグ(IBL)を観戦に、スタディオ・ジャンニ・ファルチに足を運んだ。

フォルティチュード・ボローニャ1953という野球チームをご存知でしょうか?

イタリア、エミリアロマーニャ州ボローニャにあるを本拠地とするプロ野球チームである。
イタリアプロ野球で8度の優勝、2010年からは旧セリエAを再編成したIBLに参加している。
ホームスタジアムは、スタディオ・ジャンニ・ファルチ。今年からG.G.佐藤(元西武)が在籍している。


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快晴のスタディオ・ジャンニ・ファルチ


過去には品田操士投手(元近鉄)、前田勝宏投手(元西武)が在籍するなど日本と縁のあるチームである。

日本でイタリアのプロスポーツと言えば、サッカーを連想するのが一般的だろう。

しかし、野球の歴史は意外と古く1944年、ローマ南部・ネットゥーノに伝えられたのが始まりとされている。
1948年にはIBLの前身、野球・セリエAが誕生。早くも公式戦が行われたと記録されている。


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簡素な作りのネット裏観客席


イタリアンベースボールリーグは昇格・降格システムがなくなり、独立したリーグ戦を行っている。

セリエAはアマチュアリーグのトップという位置づけで、A・B・Cの間では昇格・降格がある。


イタリアンベースボールリーグの公式HPはこちらから


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球場への案内板


2006年、イタリアでの野球人口は5万人に達したとされているが、かなりマイナー競技という認識とのこと。
ちなみに、日本の野球人口は非公式ながら約500万人とも600万人とも推測されている。

また、ジュニアプレーヤーは年齢別に以下のように区切られた組織で育成されている。

UNDER21(21歳以下) CADETTI(15~16歳) ALLIEVI(13~14歳) RAGAZZI(12歳以下)

このあたりはサッカーの年代別育成システムから大きく影響を受けていると考えられる。


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左側は常連客の方、右側はチームスタッフ


プロ野球選手の平均月収は日本円で10から20万円程度である。
仕事を掛け持ちしている選手も珍しくないため、試合は平日のナイターと週末ダブルヘッダーで行われている。

観客は平均で50から100人程度と日本のプロ野球、アメリカ・メジャーリーグとは雲泥の差である。
ただし、好きな人たちが牧歌的に楽しみ、ファンとの距離が非常に近しいところはイタリアならでは。


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ボローニャFCのスタディオ・レナート・ダッラーラにもお邪魔しました