「夜と夢」- F.シューベルト
※ライブストリーミング配信
【日時】
2022年2月21日(月) 開演 20:00 (開場 19:30)
【会場】
カフェ・モンタージュ (京都)
【演奏】
ヴィオラ:安達真理
ピアノ:佐藤卓史
【プログラム】
シューベルト:糸を紡ぐグレートヒェン D118
シューベルト:夜と夢 D827
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821
シューベルト:歌曲集「白鳥の歌」 D957 より アトラス
シューベルト:歌曲集「白鳥の歌」 D957 より セレナーデ
シューベルト:連作歌曲「冬の旅」 D911 より おやすみ
シューベルト:連作歌曲「冬の旅」 D911 より 菩提樹
シューベルト:連作歌曲「冬の旅」 D911 より 春の夢
シューベルト:連作歌曲「冬の旅」 D911 より 辻音楽師
※アンコール
シューベルト:アヴェ・マリア D839
カフェ・モンタージュ主催のコンサートをオンライン配信で聴いた。
安達真理のヴィオラと佐藤卓史のピアノによる、シューベルトのアルペジョーネ・ソナタおよび歌曲集(ヴィオラ版)である。
シューベルトのアルペジョーネ・ソナタ(ヴィオラ版)で私の好きな録音は
●バシュメット(Va) ムンチャン(Pf) 1990年4月25-27日セッション盤(Apple Music/CD)
●磯村和英(Va) カヘイン(Pf) 1998年以前セッション盤(Apple Music/YouTube1/2/3)
●清水直子(Va) アイディン(Pf) 2000年10月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●ピライ(Va) エンドレス(Pf) 2005年9月13,14日セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●T.ツィンマーマン(Va) ゲルシュタイン(Pf) 2011年7月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●ベルトー(Va) ラルーム(Pf) 2013年7月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●シュー・ペイジュン(Va) シュラマ(Hp) 2019年7月29-31日セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
あたりである。
少し挙げすぎてしまった。
おとなしくT.ツィンマーマン盤だけ挙げておけばよかったかもしれないが、確かに一番良いとは思うものの、他の盤を大きく圧倒するほどかといわれると少し自信がない。
それだけ名盤が多いということか。
私が、この曲に対しては「こうあってほしい」といったこだわりがそれほど強くないのも一因だと思われる。
今回の安達真理&佐藤卓史の演奏は、上の名盤たちに並ぶとは言わないにしても、なかなかのものだった。
軽快なテンポやリズム感がシューベルトにふさわしい。
安達真理は、これまでにカフェ・モンタージュで聴いたヴィオラ奏者たちの中でも、かなりうまいほうだと感じた。
佐藤卓史のピアノの盤石なことは言うまでもない。
その他、シューベルトの歌曲の抜粋がヴィオラで奏されたが、明るく軽やかなテノールの歌声で聴き慣れた私には、だいぶ渋く聴こえた。
「冬の旅」など、もはや墨絵の世界である。
声と楽器の違いについて考えさせられる、面白い体験だった。
ヴィオラが渋い分、ピアノの存在感が増した印象で、さらりとしながらも隙がなく雄弁な佐藤卓史の演奏が堪能できた。
なお、今回の演奏は明日22日の23時59分まで有料配信されているため、興味のある方はぜひ。 → こちら
(画像はこちらのページよりお借りしました)
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