今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。
この連休を利用して、本年3月に行われたびわ湖ホールでのヴァーグナー「神々の黄昏」(京都市交響楽団、指揮:沼尻竜典)無観客公演のBlu-rayを鑑賞した。
詳細は下記のリブログ元の記事を参照されたい。
(画像はこちらのページよりお借りしました)
無料ネット配信時と今回のBlu-rayで異なる点は、
・日本語字幕が付いている
・遠景だけでなくズームもあり(一人で画面一杯というほどではないが)
・プロンプターの声がなくなっている
といったところか。
画質や音質も、最上とは言わないがまずまず良好。
セッション録音のようなオンマイクではなく、やや遠めの音像による放送録音系の音質であり、私としては前者のほうが好みではあるが、それでも悪い音質ではない。
NHK-FMの演奏会放送だとか、バイロイト音楽祭のラジオ中継だとかを聴き慣れているなら問題ないだろう。
金管などところどころ瑕もあるが、そのぶん修正が入っておらず臨場感がある。
演奏の感想については、下記のリブログ元の記事に書いたので詳細は省くが、この曲で私の好きな録音の
●フルトヴェングラー指揮 ロンドン・フィル 1937年6月1日ロンドンライヴ盤(NML/Apple Music) ※抜粋
●フルトヴェングラー指揮 フィルハーモニア管 1948年3月26日セッション盤(CD) ※自己犠牲のみ
●フルトヴェングラー指揮ローマRAI響 1953年11月20,24,27日ローマ放送ライヴ盤(CD)
●ブーレーズ指揮バイロイト祝祭管 1980年6,7月バイロイトライヴ盤(DVD。音のみならNML/Apple Music)
●ヤング指揮ハンブルク州立歌劇場管 2010年10月12,14,17,21日ハンブルクライヴ盤(NML/Apple Music/CD)
と並ぶか、少なくともその次くらいに好きなヤノフスキ指揮シュターツカペレ・ドレスデン盤、ティーレマン指揮ウィーン・フィル盤、ヴァイグレ指揮フランクフルト歌劇場管盤あたりには勝るほどの出来である。
各盤の特徴を大まかにいうと、
・壮絶さ重視ならフルトヴェングラー盤
・後期ヴァーグナー特有の透明感重視ならブーレーズ盤か沼尻盤
・完成度重視ならヤング盤
・歌手重視ならフルトヴェングラー盤
・映像があったほうがいいならブーレーズ盤か沼尻盤
・音質重視ならヤング盤か沼尻盤
・オーケストラの技能重視なら他盤
といったところか。
ちなみに、1日目盤と2日目盤、どちらを買うか悩んだ末、結局両方買ってしまった。
このような貴重な企画をしてくれたびわ湖ホールや演奏者たちを応援したかったこと、給付金が手に入ったこと、そしてコロナ禍での無観客公演の記録という歴史的価値、これらを加味し思い切って購入した。
どちらがお勧めかといわれると悩ましいが、有名なクリスティアン・フランツのジークフリートやステファニー・ミュターのブリュンヒルデを聴きたければ1日目盤(私としては2日目の歌手も遜色ないと思うが)、葬送行進曲や自己犠牲でのより熱気ある演奏を聴きたければ2日目盤(音量バランス調節の問題かもしれないが)、といったところか。
購入はこちらのページから。
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