(トゥガン・ソヒエフの新譜 ショスタコーヴィチ 交響曲第8番) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

好きな指揮者、トゥガン・ソヒエフの新譜が発売された(NMLApple MusicCD)。

曲目は、ショスタコーヴィチの交響曲第8番である。

詳細は以下の通り。

 

 

 

 

 

 

 


トゥガン・ソヒエフの探求心や好奇心による、新ショスタコーヴィチの世界

トゥガン・ソヒエフは、トゥールーズ・キャピトール国立管弦楽団の音楽監督、そしてボリショイ歌劇場の音楽監督兼首席指揮者を務め、2015/16年シーズンまではベルリン・ドイツ交響楽団の音楽監督も務めました。またボリショイ劇場で指揮するほか、ベルリン・フィル、フィラデルフィア管、フィルハーモニア管への客演や、ロンドン響、ウィーン・フィル、そしてNHK交響楽団など、世界有数の歌劇場やトップ・オーケストラから招かれる世界屈指の指揮者でもあります。
 今回のワーナー・クラシックスへの録音は、ショスタコーヴィチ:交響曲第8番。かつて「スターリングラード交響曲」とも呼ばれていたこの作品は、戦争の酷さや悲しみ、虚無感を投影したものとして、壮大・激烈な音響にさえ独特のペシミズムやパロディ感覚、アフォリズムの精神が備わるという含みのある重層的な性格を持っています。
 ソヒエフの師である名指揮者・教育者のイリヤ・ムーシンは、ショスタコーヴィチの交響曲第7番の初演に続く二度目の演奏指揮者でした。彼の教えを受け継ぎつつも、全ての楽器を微細に至るまでバランスよく配分させ、その総体としての合奏が形成されていきます。極小の響きの断片が色彩感と明暗を変えていくその変化は絶妙。そして推進力に満ち溢れた緊張感の持続。ソヒエフはこの演奏で、新たな地平を切り開いています。(輸入元情報)

【収録情報】
● ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調 Op.65


 トゥールーズ・キャピトール国立管弦楽団
 トゥガン・ソヒエフ(指揮)

 録音時期:2019年12月7日
 録音場所:トゥールーズ、アール・オ・グラン
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

 

 

 

 

 

以上、HMVのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。

 

 

ショスタコーヴィチの交響曲第8番で私の好きな録音は

 

●ムラヴィンスキー指揮 レニングラード・フィル 1982年3月28日レニングラードライヴ盤(CD

●ビシュコフ指揮 ケルンWDR響 2001年3月12-17日セッション盤(Apple MusicCD

 

あたりである。

作曲者と同世代の指揮者による鬼気迫るムラヴィンスキー盤に、圧倒的な迫力と緻密な明晰性とを兼ね備えた稀有な名演であるビシュコフ盤(なおビシュコフは史上最高のショスタコーヴィチ指揮者だと思うが、そう言われるのを聞いたことがない)。

 

 

今回のソヒエフ盤は、まるでチャイコフスキーやプロコフィエフのように色彩的で華やか、彼の個性がよく出ている。

ただ、ことショスタコーヴィチとなると、上記ムラヴィンスキー盤やビシュコフ盤のように硬派な演奏が私は好きである。

第1楽章の展開部から再現部にかけてのクライマックスも、もっとガツンと圧倒してほしい。

とはいえ、闇雲にうるさく鳴らす演奏も多い中、強音部でも響きをセンス良くまとめているのは好印象。

ショスタコーヴィチの「おとこおとこ」したところが苦手な人には特に向いているかもしれない。

 

 


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