特別展 火焔型土器と西の縄文 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

 平成29年度特別展 国宝公開

火焔型土器と西の縄文

Flame Pots ―Jomonesque Japan2017―

 

【会期】

2017年9月9日 - 2017年10月22日

 

【会場】

京都大学総合博物館

 

 

 

 

 

京都大学総合博物館の特別展を観に行った。

縄文時代の「火焔型土器」、あの燃えるように華やかな文様を持った土器の展示会である。

歴史の教科書にも載っていた、ごわごわした土器、あれである。

国宝や文化財級の土器がずらりと並んでおり、おそらく贅沢な展示なのだろう(詳しくないのでよく分からないが)。

これらは祭事用に用いられたというわけではなく、実用的に煮炊きなどに使われたとのこと(なんと当時の「おこげ」が今も微量ながら残存しているらしい!)。

あまりにも凝った装飾が邪魔になって、何とも食べにくそうである。

 

 

この「火焔型土器」、縄文時代を代表する著名な土器だが、実は主な生産地が新潟周辺に限られており、他の地域、特に西日本ではもっと平板な土器が作られていたとのこと。

西日本の土器も展示されてあったが、ほとんど破片でしか残っていないようで、確かに言われてみると「薄っぺらい」土器だった。

地域によってこれほど違うとは。

当時の新潟には、独自の文化が発達していたのかもしれない。

きっと、火焔型土器のようなヘンな形の土器を作ってみようという独創的な人が、あのあたりにはいたのだろう。

 

 

5000年も前の土器を見ていると、不思議な気分になる。

たった200年前でも今とは全く違った生活だったのに、5000年も前だなんて。

気の遠くなるような年月だが、「おこげ」を食べるあたり、今の私たちと何ら変わりがない。

もしかしたら、「歌」や「音楽」もあったのかもしれない。

1万年も続いた縄文時代、きっと平和で良い時代だったのだろう、そんなことを考えた。

 

 

アンケート用紙に回答したら、立派な図録が無料でもらえた。

別に土器がそれほど好きというわけではないし、こういう図録はかさばると言えばかさばるのだが、それでも何となく嬉しい。

京都国立博物館でもうすぐ開催される「国宝展」(よく知らないが41年ぶりとのこと)、こちらも楽しみである。

 

 


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