上里はな子 松本和将 京都公演 モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ 第33、35、36番 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

「W.A.モーツァルト」
― episode 3 - Wien 1781 ―

 

【日時】

2017年6月27日(火) 開演 20:00 (開場 19:30)

 

【会場】

カフェ・モンタージュ (京都)

 

【演奏】

ヴァイオリン:上里はな子
ピアノ:松本和将

 

【プログラム】

W.A.モーツァルト:
ヴァイオリンソナタ 第33番 ヘ長調 K.377
ヴァイオリンソナタ 第35番 ト長調 K.379
ヴァイオリンソナタ 第36番 変ホ長調 K.380




 

 

カフェ・モンタージュの、上里はな子と松本和将によるモーツァルトのヴァイオリン・ソナタのシリーズが現在開催中である。

昨日は「Paris」というタイトルでヴァイオリン・ソナタ第28番ホ短調、第30番ニ長調、ピアノ・ソナタ第8番イ短調が演奏されたらしい(私は聴きに行けなかったが)。

本日は「Wien 1781」というタイトルで、ヴァイオリン・ソナタ第33番ヘ長調、第35番ト長調、第36番変ホ長調が演奏された。

いずれも、モーツァルトがウィーンに定住を始めた1781年に書かれた曲であるらしい。

宮廷に仕えることをやめ、音楽で独立独歩しようとしたモーツァルト。

3年ほど前にパリで書かれたヴァイオリン・ソナタよりも、より規模が大きくなっており、モーツァルトの意気込みが感じられる。

 

カフェ・モンタージュのマスターから演奏前に解説があり、これらの3曲は当時ウィーンで出版され、ベートーヴェンやシューベルトに直接影響を与えた可能性が高いということであった。

確かに、私もドラマティックな第35番はベートーヴェンのクロイツェル・ソナタの先鞭たる曲と感じていた。

また、特に第35番と36番では、いわゆる「運命の動機」風の音型が聴かれることに今回気が付いた。

そんなことを考えながら聴くのも、また面白い。

 

演奏は、彼らの以前のモーツァルトのヴァイオリン・ソナタの演奏会同様(そのときの記事はこちら)、モーツァルトにしてはやや重厚にすぎるような気がしたが、それでも上述のようなこれらの曲の面白さを十分に味わうことのできる演奏であることは確かだった。

 

 


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