週間 東洋経済 で特集されていた
「医療破壊」
よく取材されていて、勉強になりました。
物理的に少ない医師数で、
この10年で5倍に増えた救急患者全てに対して
万全の対応を施すのは不可能
当然ながら、問題点は生じます。
それが
個人、組織の単なるキャパの問題?か、
システム全体の問題?か、
仮にキャパの問題としたら、
数を増やすだけで解決できることなのか?
そのあたりを曖昧にしたまま話合っても
解決先は見えてきません。
国の将来よりも目先の選挙勝利のために
今後存続しえない「国民皆保険制度」をいつまでも
テコ入れできない国家にも問題はありますが、
「一定レベル以上の治療を24時間安価で受けれる
この国の医療制度のありがたみ」を感じず、
医療従事者は当然そうするべきだ、と主張する
多くの国民の意識も同じくらい大きな問題。
例えば、
<少ない人数で救急医療も緊急手術も
目一杯やれば、寝てない医者が手術をやらねばならない
状況が物理的に生じるのは仕方がない>
ことですが、万が一、何か問題が起こったら、
「寝てない医者がどうして手術したんだ」
とパッシングされ、
医療側がもし「昨日寝てないから緊急手術断るよ」と言えば
「救急患者を見殺しにするのか」ということになります。
疲労が蓄積しているなかで
患者さんのために救急も手術もこなしていても
何か問題が起こったら全て医療サイドの責任、
「だったらもうやめよう」と医師が救急現場を去っていくのが
今の医療崩壊の現実であり、「明日は我が身」です。
ときどき救急車で来た軽症の患者さんに
今の医療事情を話して、安易に救急車を使わないように
説明したら、逆ギレされたことも幾度かあり、
地方だけでなく、都会でも
「医療崩壊」がいくとことまでいかない限り、
世論に変化が起こるのは難しい気がしています。
ただ、今の医療を建て直した先には
「医療格差」が生じてくるのは必然なので、
与党も野党も声高には言えない。
もちろん、アメリカのように
「貧富の差によって受けれる医療の質が大きく異なる」
社会には同調できません。
ただ、日本流にその落としどころを探っていかねば
この国の社会福祉に未来がないことも事実なのです。
