■たかじん、実は繊細な性格…談志さんに灰皿投げつけるなど数々の破天荒も
テレビではタブーを恐れない奔放な言動で知られ、豪快な“トラブル史”が語りつがれるやしきたかじん(62)だが、私生活では豪放磊落(らいらく)なイメージとはかけ離れているとの証言が多数派だ。
92年には、司会を務めたテレビ朝日の深夜番組「M10」の料理コーナーで、自身のお気に入りの調味料“味の素”がないことが原因で激高。生本番中にもかかわらず、自らが骨折するほどの勢いでセットを破壊しまくり、共演のトミーズ雅(52)の制止も振り切り、生本番中に途中退席した。
また、自身が司会を務めた人気番組「たかじんnoば~」でもゲストの立川談志さんと司会論をめぐって口論となり、談志さんに灰皿を投げつけて談志さんを退席させるなど、破天荒な言動には枚挙にいとまがない。
一方で、たかじんに近い知人は「非常に細やかな人で、たくさんお酒を飲むのも酔いの世界に入ってリラックスしたいからです」と明かす。
喉頭がんの危険因子とされるたばこも酒も大好き。普段から昼夜問わず赤ワインを愛飲。たかじんの代名詞的な場所にもなっている大阪・北新地のクラブではお気に入りの高級赤ワインを常備し、スタートからワインをハイペースで飲んでいく。周囲にも次々と酒をすすめ、一気に全員で“酔い”にかかるスタイルの裏には、デリケートな性格が反映しているという。
2003年に肺気胸を患った際には、一時、電子たばこに変えたという話も聞いたが、直後の取材では「医者にも行かず、たばこは1日60本吸ってる。肺が破裂したらやめるつもり」などと豪快に話していた。
テレビでの豪快なやしきたかじん像を貫き続けるには、実は大きな負担があったのかもしれない。
■たかじんさん悲報に宮根アナ、橋下市長、辛坊氏…盟友ら大阪で涙
歌手でタレントのやしきたかじんさんの訃報が公表されてから一夜明けた8日、涙雨の降る大阪で3人の盟友が涙に暮れた。
親交の深かったフリーアナウンサーの宮根誠司(50)、橋下徹大阪市長(44)、キャスターの辛坊治郎氏(57)がそれぞれ会見、たかじんさんを悼んだ。
たかじんさんは2年前に食道がんが見つかり闘病を続けていたが、3日に64歳で死去。すでに密葬も執り行われた。
突然訪れた悲しい知らせを吹き飛ばそうと、宮根は毒舌で叫んだ。「何を死んでくれてんねん!何でもう1回話させてくれへんかったんや」。大阪・読売テレビで「情報ライブ ミヤネ屋」に出演前、「まだ北新地に行ったら、どっかで飲んでるんちゃうかな」と沈痛な表情で語った。
朝日放送入社2年目に、たかじんさんにラジオ番組に抜てきされ、04年にフリー転身する際には、たかじんさんが同局社長に「宮根に勝負させたってくれ」と直談判してくれた。この日の番組では「天国には行ってない。地獄で閻魔(えんま)さんとケンカしてるでしょう」と宮根らしいトークを展開したが、たかじんさんの曲が流れると大粒の涙がほおを伝った。
橋下市長は大阪市役所で取材に応じ「やさしくて…強い人でした…」と言葉を詰まらせた。たかじんさんの闘病中に見舞いのメールを送ると、決まって「元気や」「また飲みに行こう」と返事があり、気丈に振る舞っていたことを明かした。
03年からたかじんさんの番組に出演、08年に大阪府知事選に出馬する前には、たかじんさんから「まだ38歳。やれるならやったほうがいい」と後押しされたという。政界進出後は「会えばいつも大阪をよくしたいという話でした。いろいろありすぎて…」と思い出とともに、涙があふれ出した。
昨年まで、読売テレビ「たかじんのそこまで言って委員会」で長年コンビを組んだ辛坊氏は、同局で会見し「8月ぐらいに何とか復帰…と聞いていたんですが」と絶句。11年の大阪府知事&市長選の前には、自宅に呼ばれ「大阪を何とかしてくれ」と出馬要請されていたという。出演した同局「朝生ワイド す・またん!」でコメントを求められると、40秒近く押し黙り、涙を流し「残念です」‐。
盟友たちの涙が、たかじんさんの存在の大きさをあらためて浮き彫りにしていた。




