こんにちは。

お読みいただきありがとうございます。

 

今回は一休堂というメーカーの七味の話です。この七味の存在を知ったのは、目黒にあるこんぴら茶屋という讃岐うどん屋さんでした。このお店のことはこちらの記事で書いていますが、お店に置いてある七味と一味唐辛子は一休堂というメーカーのもので、ひと振りするだけで対象物を一気に際立たせる逸品です。ちょっと喩えが違うかもしれませんが、日差しの強い日にカメラでPL偏光フィルターを使った感じに似ています。日差しの反射で見えづらかった水面が一瞬で透き通って水中の魚まで見えてしまう、そんな感じですね。言うなれば料理の彩度やコントラストが一気に際立つ感じです。

 

お店のテーブルには一休堂の七味を紹介するプレートも置いてあります。私自身は特に辛い物が好きというわけではないので、刺激的な辛みを追求する七味ではありません(もちろん辛みもきっちり備わっていますが)。

 

こんぴら茶屋のテーブルに置いてある紹介のプレート

 

この七味、どうしても自宅でも味わいたくていつの頃からか取り寄せて購入するようになりました。半年に1回ぐらいのペースでしょうか、いつも20gの詰め替え用です。JANは入っていますが、これまでスーパーなどで見かけたことはありません。楽天やAmazonで探してみると取り扱っているショップはいくつかあるようですが、楽天のハクタカという唐辛子専門店が納期も早く、メール便の送料が無料なのでいつも利用しています。

 

 

七味は料理に香味を添える役割なので、それそのものが美味しいわけではありませんが、添加する相手を抜群に引き立ててくれます。文字どおりの名バイプレーヤーです。うどんやそばのつゆ、味噌との相性は抜群で、いつものお味噌汁が華やぐこと請け合いです。お味噌汁以外でも、たとえばサッポロ一番みそラーメンもこいつを添加するだけでまったく別物に生まれ変わります。外食でもどうしても振りかけたいことがあって、別の容器に入れて“My七味”として持っていくこともあります。本当は塩分を控えなければならないのに、ついつい飲んでしまうんですよね。

 

 

 

前回までは4辺がシールされているサッシェタイプのパウチに入っていて、詰め替え後に残ったものは家庭用の簡易シール機で再シールして冷蔵庫で保管していました。ところが先日購入したものはジッパー付きのパウチに変わっていました。使っている容器が最初に購入した15gの小瓶のため2回に分けて詰め替えることになるので、これは嬉しい改良です。

 

ほとんどの場合は注文から4~5日で届きますが、2週間以上かかったことがありました。推測ですが、一定の注文が入るとまとめて生産する、受注生産に近いスタイルで作られている気がします。また、小袋の“シール目”からみておそらく手詰めによる充填だと思います。鮮度(香り)が命ですし、要となる配合比もあるでしょうから、振動フィーダーを使った自動計量器での量産は難しいとみています(仕事柄すみません)。

 


 

上の子どもが中学生のとき、家庭科(?)で一味唐辛子を作って持って帰ってきたことがありました。自分たちで唐辛子を栽培し、収穫後に乾燥させて細かく挽いて小瓶に詰めるのです。しかも小瓶に貼るラベルは生徒一人ひとりがオリジナルでデザインしたもので結構本格的なものでした。小瓶を見て「すごいね」とは言ったものの、まあ学校の授業で作るものだし…とナメていました。しかしこれがどうして、辛みはもちろんですが、唐辛子なのに一瞬フルーティな香りも漂って家族で大好評。このオリジナル一味唐辛子はあっという間に消費されてしまいました。スーパーやコンビニでも販売されている量産品しか知らなかった私には衝撃的な体験でした。

 


 

たかが七味、されど七味、好みはあるとは思いますが、機会があれば是非ご賞味ください。