監督と第二監督。 | ≪バレンシアのサッカーを追え!≫

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シーズン終盤、残り2試合。
レアル・ソシエダとついに同勝ち点に!
ホーム最終戦の勝利を目指せ!Amunt Valencia!


“Valencia C.F.”の情報、試合考察、
選手のコメントを現地より記事としてお伝えします。(残り8日。)

日曜日の試合は5位アルボラヤとの試合でした。
リーグは既にバレンシアCが圧倒的な力を持ってして優勝を決めています。

さらに4位のレバンテC以下は5位から8位まで勝ち点3差の団子状態。
試合前の時点でミスラタUDは7位。
この試合に勝てば5位の座に付けるチャンスでした。


結果は、8-3で圧勝。
試合内容も練習の効果が子供たちも乗りに乗っていました。

その理由が、試合前のアップ。
この試合ではいつも以上に監督が子供たちに運動量の多いアップをさせ、
息が軽く切れるくらいになっていました。

これは心肺機能を起こすことが目的だったようで、
試合に入る前にある程度の負荷を掛けておくことで、急な動きにも耐えられるようにとのこと。

今日の練習でそのことを子供たちに、言っていたのですが、その時に、
「同じようなことを中学校の時の監督も言っていたなぁ...」と顧問の顔を思い出して、
少しニヤリとしてしまいました。
元気にしているでしょうかね。

バレンシアのサッカーを追え!-ipodfile.jpg
アルボラヤ戦の様子。

そんなミスラタUDのAlevin Cを指揮するのがファン・カルロス監督。
若干25歳ながら中々のやり手だと僕は感じています。
まだ学生と言うこともあり、ライセンスの獲得は今年を予定しているようですが、得点力のなかったこのチームの水準を上げ、選手が持っている能力を見極めるのに長けています。

特に彼がこのチームに来てからと言うもの、ポジションにかなりの変化が生まれました。
FWをトップ下に、ボランチやサイドの選手をDFに置くなどと様々なコンバートを繰り返し、全て成功させています。

ちょっとモチベーターとして、人間として欠けている部分もありますが、僕は尊敬しています。
誰だって欠けてる部分はあるわけですしね。

そんな監督と事実上の第二監督としての僕の関係は、最初は難しいものでした。
まず、問題として3点ほど。

・帰国後でスペイン語が戻っていない状況下でのチーム入り。
・彼自身がシーズン途中での就任であったこと。
・子供たち、彼ともに日本人(アジア人)との関わり方を知らなかったこと。


やはり最初は、奇異の目で見られましたし、変な質問も多かったです。
スペイン人特有のChino!(中国人!)と言う差別めいた形でバカにされることも多かったですしね。

そんな中でも、なんとかコミュニケーションを図って、ただただ、出来ることだけをやっていると早くも4ヵ月。
試合も残り2試合です。シーズン終盤なんです。

昨日監督にこんなことを言われました。
「ヤマ、来年はどうするつもりなんだ?俺は、お前と一緒にやっていきたい。」

大したことをしたわけでも、チームのために指導を出来ていたわけでもないです。
記録を取ったり、子供たちの面倒を見たりしていた程度。

それでも一生懸命にやっていたことを見ていてくれた。
こんなにも嬉しいことはないですよ。

気持ちが高ぶって泣きそうになりましたが、こらえて僕の気持ちも伝えました。

勿論一緒にやって行きたいですが、僕の夢は監督やコーチではなくあくまでも記者。
さらには、諸事情もあり、何度か帰国もしなければいけません。

そのことを伝えると監督は少し残念そうな顔をしましたが、笑顔でこう一言。
「戻って来たらいつでも連絡して来い。その時はまた一緒にやろう。」

感謝で胸が一杯になりましたよ。
モチベーターではないですが、心を掌握するのは上手いのかも。

と、最近の僕と監督の近況はこんな感じです。

それでは!

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今日の練習後に一緒に戯れたナタリアちゃんとマルコスくん。(選手の兄弟)
追記

一つ気になっているのは、とある子供のご両親が言っていたこと。
「帰り道は、お尻に気をつけろよ!」と。

普段、アウェイの試合では監督の車に乗って連れて行って貰っています。
こう言われたのは、夜中に試合があった日の帰りのこと。

うーん。僕に残って欲しい理由ってそっちだったりしますかね?
僕にその気はないんで結構心配してます笑