10年という長い年月で、ガンバ大阪の一つの歴史は幕が下りた。
10年を簡単に振り返ってみるが、私からしてみれば物足りないといわざるを得ない。
数多くのタイトルを獲得してくれたが、その実大きなタイトルから、細かいタイトルまで含めてたったの7つしか獲得していない。
確かに初タイトルをもたらしてくれたのは大いに感謝しているし、その後数年間は強豪としてJリーグを代表するクラブだった。
しかし、毎年のように有望な外国人FWは中東に連れ去られ、期待の若手は海外へ行き、気がつけばベテランと戦力になりきれない中堅以下の選手のみ。
特にFW陣は多少の結果では納得いかず、毎年外国人頼み。
結局の所、育成とは基本的に無縁で外国人の決定力+遠藤のゲームコントロール力だけで乗り切っていたと思う。
その結果が、1年間の戦いにおいて、勝ちきれない結果となっている。
10年間率いて、リーグ優勝はたったの1回。カップ戦は勢い等も影響してくるが、リーグ戦は1年間の安定性を必要とする。
優勝した05年ですら、下位に沈むチームにプレッシャーに負けて危うく逃すところだった。実際のところ、ガンバ大阪のリーグ優勝は運に大きく左右されている部分が多々あった。
06年も終盤戦に入りかけた時までは首位に立っていながら、遠藤、加地と離脱した瞬間に下位にすら勝てなくなり、結果的に優勝に届かなかったし、今季も降格したヴァンフォーレに対して1勝も上げれなかった。1試合はリードしていたにもかかわらず、得意の乱打戦で打ち負け、1試合は1点すら奪えずに敗北。
これだけ攻守のアンバランスなチームでは、勝てるわけがない。
最も安定したと思えるのが06年だが、この年も主力が抜けると勝てないという状況が多い。
常勝軍団とは裏腹に、主力が抜けると勝てない。それが西野ガンバの実情だった。
就任当初~05年序盤までは、サポーターからすら紹介のときにブーイングを受ける監督だった。
10年間見てきたが、大一番で勝負弱さを発揮するし、いきなり練習すらしてないような布陣をぶっつけ本番でやるような監督だった。
常に攻撃だけを頭にいれて、負けていればパワープレーとも呼べないような、攻撃偏重スタイル。
崩れる予兆はいつでもあった。それを我慢して使い続けたフロント。結果的に、批判派が今回は勝った。
1年を通して安定したサッカーを出来るクラブは少ないだろうが、それでもいい時と悪い時のギャップが激しすぎた。
西野ガンバの欠点は、以下の通りだと思う。
・一部の選手に頼りすぎ
・ベンチメンバーの使い方が悪い
・試合に出ていない選手のメンタルをコントロール不足
・能力があっても少しでも気に入らないプレイをした選手は使わない
・交代出場させた選手を平気で交代させる、交代枠の無駄遣い
・06年以降のスタメンの大幅固定
・過去実績があったOB達(稲本、宮本、大黒)を一切呼び戻さなかった。
もっとうまく選手を使いまわせていれば、タイトルはもっと取れただろうし、まだまだガンバを率いる事が出来ただろう。
結局の所、ある程度完成された選手じゃないと使えない監督。成長を見守るという選択肢を持っていない。
そのくせ、有望な若手選手はことごとく獲得できず。そもそも「ガンバに行っても試合にでれるかどうかわからない」という土壌を西野自身が作り出した事が、最大の間違いだった。
そして、来季はどうも元日本代表FWの呂比須で確定のようだが、監督としての実力は未知数だが、それ以上にピークを過ぎたベテランか、試合出場がほとんどない若手の集団のガンバを、どうコントロールするのか?
その上、橋本、高木の退団は決定しており、今季契約満了の選手達も更新するかどうか現時点では不明。
イグノ、ラフィーニャは契約更新したようだが、ラフィーニャはいつも通り途中で中東に引き抜かれる可能性は十分ある。レンタルバックで寺田と倉田が戻ってくるようだが、ベテラン揃いの中盤に一石投じてほしい。
獲得候補に挙がっている選手も、獲得が非現実的、実力が未知数な選手ばかり。
結局の所、来季以降に関しては蓋を開けないとわからないという所か。まぁ、監督が代わるのだから当然といえば当然ではあるが、期待よりも不安のほうが大きいのも事実。
以下は各ポジションの個人的な予想。
・FW
イグノ、ラフィーニャが中心となるだろう。また、甲府のパウリーニョを獲得するという噂もあるが、ラフィーニャの後釜狙いなのか?
スーパーサブとして川西に期待。平井と大塚、星原は去就が気になるところ。アフォンソは恐らく契約更新しないだろう。
特に平井は年齢的にもこれ以上干されるのならいくら愛着があろうが、いい条件があれば別のチームに行きたいとも思うだろう。
個人的に、アビスパで活躍していた元ガンバの岡本を呼び戻してほしい所。アビスパの得点源となっていただけに、またJ2でプレイするのはもったいないと思う。
・MF
寺田、武井、遠藤、倉田の4人がスタメン候補か。あくまで寺田と倉田が戻ってきたらの前提。
個人的に大森と横谷に期待したいところ。
ここまで中盤を支えた二川、明神は去就が不透明。佐々木も監督が代わるという状況でどういう判断を下すのか。さっきは悩んで残留しただけに、今季は不完全燃焼だっただろうから移籍しても不思議ではない。
キムスンヨンは不明。個人的に使える選手とは思っていない。また、現時点で外国人選手を二人獲得しようとしてるあたり、戦力外と見られてるんじゃないだろうか?
せめて明神には残ってもらいたい所。
そうなればボランチに遠藤、明神を据えて、前には寺田、武井、倉田でポジション争いをしてくれれば。
ある程度の時期が来れば今度は武井と倉田に横谷も加えて、ボランチのポジション奪取をしてほしいところ。
個人的に、来季の終盤は寺田、武井、横谷、倉田がスタメンで、スーパーサブとして大森を活用してほしい。
極論を言えば、遠藤、明神、(残ったとして)二川から居場所をなくしてほしい。
寺田には二川を、武井には明神を、倉田には遠藤、大森には佐々木、横谷には橋本を越える実力を発揮してほしい。
・DF
左サイドバックは藤春と下平で安定か?
更に両サイドバックが出来るエドゥアルドを獲得濃厚とか。呂比須の指揮下にいた選手だから、ある程度監督との信頼関係はありそうではあるが・・・。
右サイドバックは加地一択となりそうだが、新加入のエドゥアルドがどうなるか。また、大森や星原が西野監督がたまに使っていたため、彼らが右サイドバック候補になりえる可能性も。
CBは高木が退団、山口が微妙な所。
中澤は今のところ話を聞かないが、レイソル時代からの指揮官だったことを考えるなら、移籍しても不思議ではない。
そうなると、CBは金と内田しか残らなくなる。今野の獲得が噂されているが、恐らく無理だろう。
下平をサイドバックからCBに戻すのか?すべては新監督次第か。
個人的に、レンタルしている菅沼と丹羽を呼び戻すべきだと思う。CBの駒が絶対不足してくる。
・GK
普通に行けば藤ヶ谷だが、パフォーマンスが安定しないことを考えると、木村や河田にもチャンスはあるか。
後は獲得の噂だけがでた、西川に本当にオファーを出すのかというところだが、仮に正式にオファーを出しても実現する可能性は低いと思う。
ここ数シーズンは予想外の移籍や、期待はずれの外国人が多かったので、ある程度実績の見込める選手をちゃんと補強してほしい。
特に2010年のようなオフシーズンの失敗(チョジェジンの予定外の残留で外国人がFWに集中したり、出場機会がなかった選手達が次々と移籍していった)だけは絶対に避けてほしい。