ある土日,いつものように篠崎さんの家で遊んでいました。



最近,篠崎家に導入されたファミリーコンピューター, ルーク…篠崎兄妹は夢中でした(笑)




その日は,篠崎さんの旦那さんと,篠崎さんが




「焼肉を食べに行こう」




そう提案してくれました。


正直,ファミコンをやって居たかったけど,仕方ない………



焼肉大好きだし淲 と 三人兄弟はしぶしぶ付いていきました。



ルークは,来月から中学生になるし……お祝いなのかな?



そう思っていました。




たらふく焼肉を食べ,デザートにアイスを銀色の皿からすくって,五人仲良く食べているときに,



篠崎さんが,奮える声で話しはじめたのを覚えています。




篠崎さん「ルーク,来月からルークのお家に私は行けなくなっちゃったの…………」



ルーク「…………え?」




訳が分かりません………



篠崎さん「私達家族はね,アメリカに行くことになったの,それでね……もう会えないの」




篠崎さんの目から,大粒の涙がこぼれます。




ルーク「え??ぼ………僕も行く!いやだよ,置いていかないで!」




篠崎さん「私達夫婦もね,ルークのお父さんに,ルークちゃんを下さい。って一年以上頼んでいたの」




ルーク「え?………うん!ぼく……お母さんの子になるよ!☆」




篠崎さん「でもダメだったの………どうしてもルークだけは譲れないって………」





そこまで言うと,弟や妹が不安そうな顔でルークにしがみついて来ました。



それをみて,旦那さんは,うっうっと泣きはじめました。



篠崎さんは気丈です。泣きながらも,一通の手紙を渡してくれました



篠崎さん「これは私達家族のアメリカの住所,いつかルークが大きくなったら,いらっしゃい…かならずよ」





ルーク「いやだ………いやだよ…………ぼくは継母の家に行っても居場所がないじゃないか………それを知ってて置いていくの?」




うわぁぁ………と泣きじゃくりました。




この日,あとのことは覚えていません。




泣きながら,焼肉屋から帰った記憶があります。




今でもなぜか,焼肉屋は好きではありません………




あとで知ったのですが,父親も相当悩んで篠崎さんの頼みを断ったらしいのです。




土下座までして,「ルークを養子にください」と頼みこんでいたらしく。




それを聞いたのは数年後の話し………




篠崎さんとの別れの一ヶ月前の出来事でした