六月一日 (晴れ)

まだ六月だというのに、茹だるような暑さだ。

水が手放せない。ついに司令室に扇風機を配備してしまった。

艦娘達もさぞや大変だろうと思ったが、どうやら彼女達にはある程度の温度調節機能があるらしい。

『鳥海』や『村雨』等はともかく、『飛鷹』や『愛宕』はさぞかし暑かろうと思ったが、大したことはないと言われた。

……人間とは違うのだな、とこういう時に感じる。

今日も沖ノ島海域の制圧を続けながら、練度の向上及び開発依頼と建造依頼というスケジュールだ。

だが、ここまで来るとやはり目ぼしいものは少なく、さりとて大規模な開発や改造を行おうとなれば資源がすぐに底をつく。

地道に全体の調整を取りながらやっていくしかないだろう。

パーツもかなり集まっていたので、近代化改修を行いながら出撃と演習を繰り返していると、主力艦隊がかなり強化された。

最早バシー島やオリョール海の深海棲艦は相手にならない。

勿論沖ノ島海域の深海棲艦もそう怖いものではないのだが、遭遇回数が多すぎる。

運悪く奴らが多く巡回する場所に入ってしまうと、小破~中破が目立ち、撤退せざるを得なくなる。

これはもはや、主力艦隊と早期にあたることを神に祈るしかない。

連戦で主力艦隊にも疲労が溜まってきている。

間宮さんを呼ぶ時が来ているのかもしれない。

まだまだ課題や考える事は多くとも、どうすればよいかという道筋はある程度見えている。

以前では考えられなかった事だ。

ようやく、少しは板についてきたという事だろうか。

そうやって調子に乗っていると、すぐ痛い目を見るのが世の……いや、私の常なのだが。

これからも、大きな問題は起きるだろう。

衝撃的な事件や、喜ばしい出会いも起きる事だろう。

だが、不安はない。

皆と共に、助け合いながら進んで行けば恐れるべきことなど一つもない。

先輩提督諸兄の話では、これから先の海域で相対することになる深海棲艦の中には、今までとは比にならぬものもいるという。

『姫』や『鬼』といった、未だもって未知数の艦もいるらしい。

気を引き締めなおすと同時に、やや嬉しくもある。

不謹慎だとは思うが、これからも彼女達と共に驚き、苦しみ、喜ぶことが出来るという事だ。

提督として未だ未熟で、私とてまだまだこれからだ。

海は広く、大きい。

多大なる謎と脅威と驚きを与えてくれる母なる海へ、また明日も挑んでいく。

この命、尽きるまで。












どこから聞いたのかは知らないが、泊地内がケッコンカッコカリの話で盛り上がっていた。気の早い事に、『金剛』などは自分がすると言い出しているらしい。

全く持って、戦時下の空気などどこ吹く風。

我が艦隊は、今日も騒がしいようだ。