今、巷で大注目の「糖化」とは何なのでしょうか
簡単に言うと、体のたんぱく質が甘い糖まみれになって、茶色く、固く、老化する現象です。
もう少し詳しく説明すると、糖化とは、体を構成する「たんぱく質」が食事などから摂取した「糖」と結びついて、「AGEs(エイ・ジー・イーズ=最終糖化生成物)」と呼ばれる「老化たんぱく質」に変質してしまうことなのです
人間の体は、水分を除いて考えると、内臓、筋肉、皮膚、髪の毛など、主要な部分が「たんぱく質」でできています。人体を構成するのに欠かせない「たんぱく質」が「糖」と結びついて「老化たんぱく質」になってしまうと、たんぱく質は本来の働きを失ってしまいます
また、たんぱく質が老化すると体の機能が低下するだけでなく、健全なたんぱく質よりも代謝されにくくなって体内に長くとどまって、溜まってしてしまいます。
つまり、本来の役割を果たさないゴミのような物質である「AGEs」が、体内にどんどん蓄積されていくわけです。
牛コラーゲンの糖化実験
糖化させたもの(上)
糖化させる前(下)
例えば、皮膚の中のコラーゲンが糖化すると、弾力が失われて、肌のハリがなくなり、たるみやすくなります。そもそも肌のコラーゲンは新しく入れ替わるのに数年かかると言われています。
コラーゲンが糖化によって老化すると、古いコラーゲンがなかなか排出されないため、新しいコラーゲンとの入れ替えがさらに遅くなって、見た目にも老化が進んでいきます。
糖化はコラーゲンの老化を進めて悪循環をもたらします
体の糖化やAGEsが老化に関係するかも知れない、と考えられるようになったのは1980年代ごろのことです。
最近の研究では、AGEsの蓄積が、肌のたるみだけでなく、糖尿病、がん、アルツハイマー病など、人間のさまざまな部位で起きる疾患と密接に関係していることが分かってきています。
私たちは、糖やAGEsの影響による体の老化を「糖化ストレス」による老化と呼ぶことにしています。
体を老化から守るには、AGEsをためないようにして、「糖化ストレス」から体を守ることが欠かせません。その結果、見た目の若さとともに、生活習慣病や様々な病気になりにくい体を手に入れることができるのです。
それにしても老化の原因物質に「AGEs」(エイ・ジー・イーズ)という呼び名がつけられているのには感心させられます。
AGEsは、英語のAdvanced Glycation Endproducts(アドバンスト・グライケーション・エンドプロダクツ)の頭文字を取った略語です。
一方、AGEという英単語は「年齢」を意味しています。
体内にAGEsが増えると、老化が進む(AGE=年齢、が増える)のです。
偶然なのかも知れませんが、糖分を主要なエネルギー源にしている人類とっては必然性を感じるところです。
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